WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

07359

ガストリン放出ペプチド前駆体
(Pro GRP)pro-gastrin releasing peptide

5D550-0000-022-051

血液
1

遠心

 

EDTA血漿
0.3

14

 

02

 

 

10日

冷蔵

CLIA

pg/mL

81.0 未満

包括175

D009 24

生Ⅱ

2~3日

項目
コード
検査項目

07359

ガストリン放出ペプチド前駆体
(Pro GRP)pro-gastrin releasing peptide

5D550-0000-022-051

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

EDTA血漿
0.3

14

 

02

 

 

10日

冷蔵

CLIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

pg/mL

81.0 未満

包括175

D009 24

生Ⅱ

2~3日

備考

検体

  • ヘパリン血漿も検査可。

参考

  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/ガストリン放出ペプチド前駆体(ProGRP)
  • 実施料:包括175
  • 診療報酬区分:D009 24
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合


■ 「24」のガストリン放出ペプチド前駆体(ProGRP)を「14」の神経特異エノラーゼ(NSE)と併せて実施した場合には、主たるもののみ算定する。

容器

容器番号14:内分泌学用容器

  • 採取量: 5.5mL
  • 添加剤: EDTA-2Na
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: レニン,
    サイクリックAMP,
    遺伝子検査

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

宮越静代, 他: 医学と薬学 63, 809, 2010.
Yoshimura, T. et al.: Tumor Biol. 29, 224, 2008.

検査項目解説

臨床的意義

小細胞肺癌に特異性の高い血中の腫瘍マーカーである。

 ガストリン放出ペプチド前駆体(Pro GRP)は、小細胞肺癌において高い陽性率と特異性を示す腫瘍マーカーである。

 元来Pro GRPは脳・腸管ペプチドの一種であるGRP(ガストリン放出ペプチド)の前駆体を意味するが、ここでいうPro GRPとはGRP産生過程でその前駆体ペプチドの切断により、血中に放出されるC-末端側フラグメントを示している。

 発生学上、神経内分泌細胞に起源を持つ小細胞肺癌組織よりGRPが産生されることは以前から知られているが、血中で速やかに分解されるGRPの測定は一般に困難であった。これに対して生理活性のない前駆体ペプチド断片はきわめて安定であり、小細胞肺癌患者の血中での濃度比は70倍以上にも達するという。したがって、Pro GRPは腫瘍組織におけるGRP産生のより正確な指標となる。

 従来小細胞肺癌のマーカーとして用いられてきた神経特異エノラーゼ(NSE)との比較では、健常者と患者との血中濃度差が大きく(互いの平均値に対してPro GRPで約100倍、NSEでは10倍未満とされる)、比較的早期の症例でも陽性例が多いといった特徴が挙げられる。

 なお、他の神経内分泌腫瘍として甲状腺髄様癌や膵内分泌腫瘍における有用性も示唆されている。神経芽細胞腫および褐色細胞腫ではGRP産生量が低く、測定意義は小さい。

【高値を示す疾患】

肺癌

関連疾患

C34.9.12:肺癌 C30-C39:呼吸器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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