WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

26050

PSA F/T比free/total PSA ratio

5D308-0000-023-051

血液
2

遠心

 

血清
0.5

01

 

02

 

 

2週

CLIA

%

27 以上

包括150

D009 17

生Ⅱ

2~3日

項目
コード
検査項目

26050

PSA F/T比free/total PSA ratio

5D308-0000-023-051

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
2

遠心

 

血清
0.5

01

 

02

 

 

2週

CLIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

%

27 以上

包括150

D009 17

生Ⅱ

2~3日

備考

項目

  • 原則として、あらかじめ「総PSA」をご依頼の検体について検査を受託・実施します。なお、「総PSA」をご依頼の際は、必ずCLIA法(項目コード:05223)をご指定ください。他法による「総PSA」値では適正なF/T比の算出ができません。

日数

  • 所要日数は、あらかじめご依頼いただいた「総PSA」の検査結果ご報告後、改めて「PSA F/T比」の追加検査をお受けしてからの日数です。

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/遊離型PSA比(PSA F/T比)
  • 実施料:包括150
  • 診療報酬区分:D009 17
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合


■ 「17」の遊離型PSA比(PSA F/T比)は、診療及び他の検査(前立腺特異抗原(PSA)等)の結果から前立腺癌の患者であることが強く疑われる者に対して行った場合に限り算定する。

診療および他の検査(前立腺特異抗原(PSA)等)の結果から前立腺癌の患者であることが強く疑われる者に対して行った場合に限り算定できます。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

栗山 学, 他: 泌尿器外科 11, 639, 1998.

検査項目解説

臨床的意義

総PSAで軽度上昇を示すグレイゾーン領域で、肥大症とがんを判別する検査である。前立腺癌で低値を示す。

 前立腺特異抗原(PSA)は、前立腺癌のスクリーニング、診断、ならびに経過観察の最も優れた血清学的指標として汎用されているが、前立腺肥大症(BPH)でも軽度上昇を示すことが知られている。このため、がん症例とBPH症例のいずれもが高頻度に分布し得る総PSA値4.1~10.0 ng/mLの領域は診断的グレイゾーン(diagnostic gray zone)と呼ばれ、がん・非がんの鑑別のための新たな指標が求められていた。

 PSAの血中存在様式の研究から、総PSAに対する遊離型(タンパク質非結合型)PSAの割合(F/T比)が前立腺癌患者と非前立腺癌患者とで異なることが明らかになっている。前立腺癌患者のF/T比は非前立腺癌患者に比べて有意に低値であり、上記グレイゾーン領域におけるF/T比の測定は前立腺癌の診断精度向上に貢献すると考えられる。

 前立腺癌患者では、アンチキモトリプシン(ACT)と結合したPSA(PSA-ACT)が、肥大症患者の血中より増加している。このため、F/T比の低下とPSA-ACTの増加が前立腺癌診断の指標となる。

【低値を示す疾患】

前立腺癌

関連疾患

C61.5:前立腺癌 C60-C63:男性生殖器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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