WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

30233

メソテリン
(可溶型メソテリン関連蛋白)soluble mesothelin-related peptides

5D600-0000-023-052

血液
1

遠心

血清
0.3

01

02

 

 

CLEIA

nmol/L

1.5 未満

包括220

D009 30

生Ⅱ

3~9日

項目
コード
検査項目

30233

メソテリン
(可溶型メソテリン関連蛋白)soluble mesothelin-related peptides

5D600-0000-023-052

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

血清
0.3

01

02

 

 

CLEIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

nmol/L

1.5 未満

包括220

D009 30

生Ⅱ

3~9日

備考

検体

  • 血漿も検査可。

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/可溶性メソテリン関連ペプチド
  • 実施料:包括220
  • 診療報酬区分:D009 30
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合


■ 可溶性メソテリン関連ペプチド
  • ア 「30」の可溶性メソテリン関連ペプチドは、悪性中皮腫の診断の補助又は悪性中皮腫であると既に確定診断された患者に対して治療効果の判定若しくは経過観察を目的として実施した場合に算定する。
  • イ 本検査を悪性中皮腫の診断の補助を目的として実施する場合は、以下のいずれかに該当する患者に対して使用した場合に限り算定する。この場合、本検査が必要である理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。(イ) 石綿曝露歴があり、胸水、腹水等の貯留が認められる患者 (ロ) 体腔液細胞診で悪性中皮腫が疑われる患者 (ハ) 画像診断で胸膜腫瘍、腹膜腫瘍等の漿膜腫瘍が認められる患者
  • ウ 本検査を悪性中皮腫の治療効果の判定又は経過観察を目的として実施する場合は、悪性中皮腫であると既に確定診断された患者に対して、本検査の結果に基づいて計画的な治療管理を行った場合に限り、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料の「ロ」を算定する。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

Ordonez, N. G.: Mod. Pathol. 16, (3), 192, 2003.
中町 衛, 他: 医学と薬学 65, 261, 2011.

検査項目解説

臨床的意義

胸膜の中皮内膜に発現する糖タンパクであり、アスベスト曝露などで発症する悪性中皮腫の血中マーカーである。

 メソテリン(可溶型メソテリン関連蛋白)は、胸膜や腹膜、心膜にある中皮層細胞の膜表面に発現する分子量40,000の糖タンパクで、さまざまな悪性腫瘍で過剰発現が報告されている。メソテリンは、細胞膜から遊離して血中に放出されるため、可溶型メソテリン関連タンパク(SMRP)とも呼ばれている。

 悪性中皮腫はその大半がアスベスト曝露により発症する悪性腫瘍で、予後はきわめて不良である。発症機序には諸説あるが、アスベストが気道から吸引されると直接肺を突き抜け胸膜や腹膜に達して沈着、刺激すると考えられ、低濃度曝露でも発症の危険がある。潜伏期が曝露後20~60年と長期にわたるため、今後患者の急増が懸念され、簡便な診断指標が求められてきた。

 従来、悪性中皮腫では病理組織診や体腔液での細胞診、ヒアルロン酸の測定などが行われていたが、それに加えてメソテリンを測定することは診断に有用と考えられる。RobinsonらはSMRP高値でアスベスト曝露歴があるハイリスク患者では5年以内に中皮腫や肺癌がみられると報告しており、スクリーニングの一助として有用性が高いとされる。なお、ステージごとの陽性率はⅠ期~IV期を通じ55~69 %前後であり、進行度との強い相関は認められない。

【高値を示す疾患】

悪性中皮腫

関連疾患

C45.9.2:悪性中皮腫 C45-C49:中皮・軟部組織の腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

フリーワード検索

複数ワードはスペース区切り:
ページトップへ

記載内容について