WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

12488

組織因子経路インヒビター2
(TFPI2)tissue factor pathway inhibitor 2

5D115-0000-023-023

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

14日

-20℃以下

FEIA

pg/mL

191 未満

(卵巣明細胞癌の判別カットオフ値
:270 未満)

包括190

D009 27

生Ⅱ

2~4日

項目
コード
検査項目

12488

組織因子経路インヒビター2
(TFPI2)tissue factor pathway inhibitor 2

5D115-0000-023-023

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

14日

-20℃以下

FEIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

pg/mL

191 未満

(卵巣明細胞癌の判別カットオフ値
:270 未満)

包括190

D009 27

生Ⅱ

2~4日

備考

項目

  • 妊婦ではTFPI2が高値となることが確認されているため、妊婦検体の測定には適しません。

検体

  • 採血後、5~6回静かに転倒混和し、凝固完了を確認後、速やかに遠心分離を行い、そのまま凍結してご提出ください。
  • 採血管内での凝固反応が十分でない場合は、TFPI2が高値を示すことがあります。

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/組織因子経路インヒビター2(TFPI2)
  • 実施料:包括190
  • 診療報酬区分:D009 27
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合


■ 「27」の組織因子経路インヒビター2(TFPI2)は、EIA法により測定した場合に算定できる。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

大竹則久, 他: 東ソー研究・技術報告 62, 23, 2018.

検査項目解説

臨床的意義

卵巣癌の診断補助マーカーであり、CA125との相関性を持たない。

 組織因子経路インヒビター2(tissue factor pathway inhibitor 2:TFPI2)は、卵巣癌の診断補助マーカーである。

 TFPI2は、胎盤蛋白5(PP5)として知られており、特に周産期の胎盤から強く分泌されるセリンプロテアーゼインヒビターである。卵巣癌が分泌するタンパク質の網羅解析から、卵巣癌に特異的なマーカーとして注目され、明細胞癌において特徴的に分泌されることが明らかになっている。卵巣明細胞癌は卵巣癌の組織型の中でも抗がん剤が効きにくく予後不良であり、子宮内膜症が発生母地とされている。

 代表的な卵巣癌マーカーであるCA125は、卵巣明細胞癌では感度が低く、月経や腹膜炎、子宮内膜症を含む良性腫瘍でも上昇するのに対し、TFPI2は、健常者や良性腫瘍では上昇することの少ないマーカーである。また、CA125との相関も見受けられないことから、両マーカーは卵巣癌の検出において補完関係にあると考えられる。

 TFPI2を術前に測定することにより、卵巣明細胞癌疑いの推定が可能となり、CA125などの既存の卵巣癌マーカーと組み合わせて評価することで、卵巣癌の診断性能が向上する。

【高値を示す疾患】

卵巣癌

関連疾患

C56.5:卵巣癌 C51-C58:女性生殖器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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