WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
27299 |
尿中CMV核酸同定(新生児尿)cytomegalovirus5F194-1440-001-890 |
単独検体
|
指定容器
55 |
6週 凍-20℃以下 |
等温核酸増幅法 | 検出せず |
801 D023 20 微生 |
3~9日 |
項目 コード |
検査項目 |
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27299 |
尿中CMV核酸同定(新生児尿)cytomegalovirus5F194-1440-001-890 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
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単独検体
|
指定容器
55 |
6週 凍-20℃以下 |
等温核酸増幅法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
検出せず |
801 D023 20 微生 |
3~9日 |
備考
依頼
- 生年月日を明記してください。
検体
- 生後3週間以内の新生児尿を採取してください。反応阻害因子の影響をできる限り避けるため、採尿の際は、便の混入に注意して行ってください。必ず専用検体としてご提出ください。
診療報酬
- 保険名称:微生物核酸同定・定量検査/サイトメガロウイルス核酸検出
- 実施料:801
- 診療報酬区分:D023 20
- 判断料区分:微生物学的検査
先天性サイトメガロウイルス感染の診断を目的として、尿を検体として測定した場合に、1回に限り算定できます。
先天性サイトメガロウイルス感染の診断を目的として、「CMV抗体《CF法》」もしくは「CMV抗体IgG,IgM」を併せて実施した場合には、主たるもののみ算定できます。
容器
容器番号55:感染症遺伝子増幅検査用容器
- 容量: 15mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 結核菌群核酸同定,
MAC核酸同定
参考文献
谷村憲司, 他: 日本医事新報, (4872), 33, 2017.
Fujii, T. et al.: Pediatr Infect Dis 36, (10), 942, 2017.
検査項目解説
臨床的意義
胎児に先天性疾患をもたらす危険性があるウイルスである。出生後の早期治療で予後改善の見込みがあり、新生児尿を用い迅速診断が行われる。
サイトメガロウイルス(CMV)は、妊娠中の母体の感染や既感染者の再感染もしくはウイルスの再活性化により胎児に先天性疾患をもたらす危険性があるウイルスとしてよく知られている。
CMV抗体を保有していない妊婦の1~2 %が妊娠中に初感染を起こし、その中の約40 %の胎児が胎内感染に至り、さらにその20 %が症候性の先天性CMV感染として出生するとされている。出生児は低体重出産をはじめ肝障害や小頭症、水頭症、網膜症などを発症し、症候性児の90 %に精神遅滞や運動障害を来すと考えられている。1990年頃の妊婦の抗体保有率が90 %以上であったのに対し、2008年~2009年の調査では約70 %に低下しており、さらなる先天性CMV感染の増加が懸念されている。
尿中CMV核酸同定は新生児の尿を検体とし、尿中のCMV-DNAを正確に同定する。尿中のウイルス量は、血中の100~1,000倍多く存在する。なお、出生後の後天的な感染では、ウイルスが尿に出現するまで3週間程度を要するため、後天性感染と区別し、先天性CMV感染を診断するためには、生後3週間以内に採取された尿での測定が必要となる。
CMVは、トキソプラズマや風疹などによる先天性感染症の総称であるTORCH症候群の中では最も頻度が高いとされているが、出生後1カ月以内に適切な治療が行われると予後が改善される可能性も報告されており、迅速な診断のために本検査は有用と考えられる。
【陽性を示す疾患】
サイトメガロウイルス感染症
関連疾患
B25.9.1:サイトメガロウイルス感染症 → B25-B34:その他のウイルス性疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.