WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 最低希釈倍率 実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

03030

単純ヘルペス(HSV) IgG《EIA》herpes simplex virus

5F190-1431-023-023

5F190-1431-041-023

血液
1

遠心

 

血清
0.3

または

 

髄液
0.3

 

 

 

01

 

 

02

 

 

4週

冷蔵

 

4週

冷蔵

EIA

陰性(-)
EIA価 血清 2.0 未満
髄液 0.20 未満

200

D012 44

免疫

3~5日

項目
コード
検査項目

03030

単純ヘルペス(HSV) IgG《EIA》herpes simplex virus

5F190-1431-023-023

5F190-1431-041-023

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

血清
0.3

または

 

髄液
0.3

 

 

 

01

 

 

02

 

 

4週

冷蔵

 

4週

冷蔵

EIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

陰性(-)
EIA価 血清 2.0 未満
髄液 0.20 未満

200

D012 44

免疫

3~5日

備考

基準

  • チャート参照:「HSV抗体IgG(EIA)」髄液基準値
  • (血清)判定保留2.0~3.9
    (血清)陽性4.0 以上

「ウイルス抗体」中分類共通の特記事項

  • 「ウイルス抗体(HI,CF,NT,FAT)検査の留意点」(チャート参照)をご参照ください。
    • 補体結合試験(CF):溶血血清では検査不能の場合もあります。
    • 中和試験(NT):所要日数は一応の目安です(多少遅れる場合もありますのでご了承ください)。細菌繁殖などにより培養細胞が汚染され、検査不能になる場合がありますのでご注意ください。「ウイルス型別」のある項目では必ず「型」をご指定ください。
    • EIA法・その他法:最低希釈倍率は基準値と読み替えてください。
    [ご参考] 「ウイルス抗体検査について」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:感染症免疫学的検査/グロブリンクラス別ウイルス抗体価(1項目当たり)
  • 実施料:200
  • 診療報酬区分:D012 44
  • 判断料区分:免疫学的検査

厚生労働省通知原文「注釈」

■ グロブリンクラス別ウイルス抗体価

  • ア 「44」のグロブリンクラス別ウイルス抗体価は、下記の項目のウイルスのIgG型ウイルス抗体価又はIgM型ウイルス抗体価を測定した場合に算定する。ただし、(ト)のヒトパルボウイルスB19は、紅斑が出現している15歳以上の成人について、このウイルスによる感染症が強く疑われ、IgM型ウイルス抗体価を測定した場合に算定する。(イ) ヘルペスウイルス (ロ) 風疹ウイルス (ハ) サイトメガロウイルス (ニ) EBウイルス (ホ) 麻疹ウイルス (ヘ) ムンプスウイルス (ト) ヒトパルボウイルスB19 (チ) 水痘・帯状疱疹ウイルス
  • イ 同一ウイルスについてIgG型ウイルス抗体価及びIgM型ウイルス抗体価を測定した場合にあっては、いずれか一方の点数を算定する。
  • ウ 「11」のウイルス抗体価(定性・半定量・定量)と併せて測定した場合にあっては、いずれか一方の点数を算定する。

同一検体についてグロブリンクラス別ウイルス抗体価の測定を行った場合は、2項目を限度として算定できます。
同一ウイルスについて「IgG抗体」、「IgM抗体」を併せて実施した場合は、いずれか一方のみ算定できます。

チャート

「HSV抗体IgG(EIA)」髄液基準値

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

厚生省監修: 微生物検査必携 ウイルス・リケッチア検査(第3版第Ⅰ分冊), 48, 日本公衆衛生協会, 東京, 1987.

検査項目解説

臨床的意義

1型は口唇ヘルペス、2型は性器ヘルペスとして分類されている。STDとしても重要である。

 単純ヘルペスウイルス(HSV)は、その性質から1型と2型に分類される。

 1型は、主に上半身に感染することから、一般的に口唇ヘルペスといわれる。初感染の90 %は不顕性といわれるが、顕性の場合小児期では歯肉口内炎、思春期では咽頭扁桃腺炎として発症することが多い。初感染後、終生神経節に潜伏し再発性口唇ヘルペスとして発症を繰り返すことがある。

 2型は、主に下半身に感染することから、性器ヘルペスともいわれ性行為感染症(STD)の重要な疾患のひとつである。しかし、STDとしては1型による初感染の方が症状は重い。他に角結膜炎やヘルペス性皮膚炎、脳炎などを起こすこともある。また、性器ヘルペスの母体から垂直感染で生まれた子は重篤な全身性感染を呈することがあり、致命率も高い。

 HSV感染症では、大部分が不顕性感染で、すでに抗体を保有していることが多いため、単一時点での測定では新しい感染かを判定できないことが多く、ペア血清で測定を行うことが望ましい。CF、またはNT検査で急性期と回復期で4倍以上の抗体価の上昇があった場合に、感染があったと診断される。EIA法はCF法よりも感度が高く、IgG、IgMの型別も可能である。

【陽性を示す疾患】

単純ヘルペス感染症性器ヘルペス口唇ヘルペスヘルペス角膜炎

関連疾患

A60.0.7:性器ヘルペス A50-A64:性行為感染症
B00.1.6:口唇ヘルペス B00-B09:皮膚粘膜系のウイルス感染症
B00.5.6:ヘルペス角膜炎 B00-B09:皮膚粘膜系のウイルス感染症
B00:単純ヘルペス感染症 B00-B09:皮膚粘膜系のウイルス感染症
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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