WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

27460

クロストリジオイデス・ディフィシル毒素遺伝子検出 [感染症血清反応]genetic detection, Clostridioides difficile

6B642-0000-015-862

単独検体開栓厳禁

 

糞便
1g

指定容器 

 

55

 

5日

冷蔵凍結不可

リアルタイムPCR法

検出せず

450

D023-2 5

微生

2~3日

項目
コード
検査項目

27460

クロストリジオイデス・ディフィシル毒素遺伝子検出 [感染症血清反応]genetic detection, Clostridioides difficile

6B642-0000-015-862

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法

単独検体開栓厳禁

 

糞便
1g

指定容器 

 

55

 

5日

冷蔵凍結不可

リアルタイムPCR法
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

検出せず

450

D023-2 5

微生

2~3日

備考

検体

  • 必ず専用検体としてご提出ください。
  • コンタミネーション防止などのため、検体採取後は容器を開栓しないでください。

報告

  • Toxin B遺伝子、Binary toxin遺伝子、変異型tcdC遺伝子の全てが検出された場合に、027型 様株と判定されます。

診療報酬

  • 保険名称:その他の微生物学的検査/クロストリジオイデス・ディフィシルのトキシンB遺伝子検出
  • 実施料:450
  • 診療報酬区分:D023-2 5
  • 判断料区分:微生物学的検査

厚生労働省通知原文「注釈」

■ クロストリジオイデス・ディフィシルのトキシンB遺伝子検出

  • ア 「5」のクロストリジオイデス・ディフィシルのトキシンB遺伝子検出は、以下の(イ)から(ハ)をいずれも満たす入院中の患者に対して実施した場合に限り算定する。(イ) クロストリジオイデス・ディフィシル感染症を疑う場合であって、「D012」感染症免疫学的検査の「12」クロストリジオイデス・ディフィシル抗原定性において、クロストリジオイデス・ディフィシル抗原陽性かつクロストリジオイデス・ディフィシルトキシン陰性であること。(ロ) 2歳以上でBristol Stool Scale 5以上の下痢症状があること。(ハ) 24時間以内に3回以上、又は平常時より多い便回数があること。
  • イ 本検査は、関連学会の定める指針に沿って実施した場合に限り算定できる。なお、下痢症状並びに本検査を行う前のクロストリジオイデス・ディフィシル抗原及びクロストリジオイデス・ディフィシルトキシンの検査結果について診療録に記載すること。

クロストリジオイデス・ディフィシル(CD)感染症が疑われる入院中の患者に対して、以下のいずれも満たす場合に算定できます。
イ CD抗原が陽性かつCDトキシンが陰性 
ロ 2歳以上でBristol Stool Scale 5以上の下痢症状があること 
ハ 24 時間以内に3回以上、または平常時より多い便回数があること
本検査は、関連学会の定める指針に沿って実施した場合に限り算定できます。なお、下痢症状ならびに本検査を行う前のCD抗原およびCDトキシンの検査結果を診療録に記載する必要があります。
厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において実施した場合に算定できます。

容器

容器番号55:感染症遺伝子増幅検査用容器

  • 容量: 15mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 結核菌群核酸同定,
    MAC核酸同定

参考文献

吉澤定子: 小児内科 44, (7), 1145, 2012.
日本臨床微生物学会: Clostridium difficile 毒素遺伝子検査を踏まえた検査アルゴリズム, 2017.

検査項目解説

臨床的意義

ディフィシル菌が産生するToxin Bの遺伝子をリアルタイムPCR法で検出する検査である。CDIの見逃しによる重症化の防止にも有用である。

 クロストリジオイデス・ディフィシル(Clostridioides difficile)は、芽胞を形成する嫌気性のグラム陽性桿菌で、MRSAとともに院内感染の起因菌として問題になっている。

 C. difficileは、偽膜性大腸炎の起因菌としてよく知られている。日本人の消化管内の8 %程度に本菌が認められるが、正常な腸内細菌叢を保っていれば特に問題はない。しかし、抗菌薬投与などにより細菌叢が攪乱されると異常増殖が始まり、本菌が産生する毒素により抗菌薬関連下痢症を引き起こし、C. difficile感染症(CDI)またはC. difficile関連感染症(CDAD)と総称される。CDI/CDADの最大の危険要因は抗菌薬投与だが、他に炎症性腸疾患(IBD)や臓器移植後の免疫機能低下者、分娩後の周産期女性に起こりやすくなる。産生毒素として従来はToxinAおよびToxinBが問題となっていたが、新たにbinary毒素が発見され、中でも2002年より欧米を中心に発生したBI/NAP1/027株と呼ばれる強毒性C. difficileは大きな話題となった。

 CDIが疑われた場合は毒素の検出が急務となり、早期診断、適切な治療開始により重篤化を回避するとともに感染伝播の防止策が必要になる。通常、用いられている迅速検査キットの臨床的感度は60~80 %に留まり、偽陰性のリスクを排除できない。

 本検査は、C. difficileが産生するToxinBの遺伝子をリアルタイムPCR法で検出する他、Binary Toxinの遺伝子、および変異型tcdC遺伝子を合わせて検出することでBI/NAP1/027株の可能性を推定する。本検査により、CDI見逃しによる重症化の防止にも有用とされている。なお、実施料の算定に際しては、感染対策向上加算1の施設基準を届け出ている保険医療機関で実施した場合に限るなど留意事項がある。

【陽性を示す疾患】

クロストリジオイデス・ディフィシル腸炎

関連疾患

A04.7.1:クロストリジオイデス・ディフィシル腸炎 A00-A09:腸管感染症
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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