WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

27030

尿中NGAL
(好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン)neutrophil gelatinase-associated lipocalin

5C230-0000-001-051

尿

遠心

上清
1

 

 

25

 

 

冷蔵

CLIA

30.5 以下 ng/mL
21.7 以下 μg/g・Cr

210

D001 19

尿便

2~4日

項目
コード
検査項目

27030

尿中NGAL
(好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン)neutrophil gelatinase-associated lipocalin

5C230-0000-001-051

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
尿

遠心

上清
1

 

 

25

 

 

冷蔵

CLIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

30.5 以下 ng/mL
21.7 以下 μg/g・Cr

210

D001 19

尿便

2~4日

備考

検体

  • 白血球による影響を避けるため、採尿後24時間以内にできるだけ速やかに400×g以上で5分以上遠心分離を行い、上清を別容器(容器番号25)に移注して冷蔵でご提出ください。
    ※ 尿路感染症を含む感染症検体では好中球が検体に混入するため、遠心しない場合は、好中球に結合したNGALを測定することから高値となる可能性があります。

報告

  • 濃度(ng/mL)およびクレアチニン補正値(μg/g・Cr)をご報告します。
    • 濃度が10.0ng/mL未満の場合は、10.0ng/mLを用いてクレアチニン補正し、未満を付記してご報告します。
    • 濃度が150,000ng/mL以上の場合は、150,000ng/mLを用いてクレアチニン補正し、以上を付記してご報告します。

診療報酬

  • 保険名称:尿中特殊物質定性定量検査/好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)(尿)
  • 実施料:210
  • 診療報酬区分:D001 19
  • 判断料区分:尿・糞便等検査

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)(尿)

  • ア 「19」の好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)(尿)は、急性腎障害の診断時又はその治療中に、CLIA法により測定した場合に算定できる。ただし、診断時においては1回、その後は急性腎障害に対する一連の治療につき3回を限度として算定する。なお、医学的な必要性からそれ以上算定する場合においては、その詳細な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
  • イ 「19」のL型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)(尿)と好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)(尿)を併せて実施した場合には、主たるもののみ算定する。

急性腎障害の診断時またはその治療中において1回、その後は急性腎障害に対する一連の治療につき3回を限度として算定できます。ただし、医学的な必要性からそれ以上算定する場合は、その詳細な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。
「NGAL」「L-FABP」を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定できます。

容器

容器番号25:尿一般容器

  • 容量: 10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 尿一般検査

参考文献

森 潔: 医学のあゆみ 249, (9), 997, 2014.
師田かおり, 他: 生物試料分析 39, (4), 228, 2016.

検査項目解説

臨床的意義

急性腎障害の尿中バイオマーカーである。急性腎障害発症後に数時間で尿中に認められる鋭敏な検査である。

 好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(neutrophil gelatinase-associated lipocalin:NGAL)は、急性腎障害(acute kidney injury:AKI)の尿中バイオマーカーである。

 従来、急性腎不全(aute renal failure:ARF)は複数の基準により診断・分類されてきたが、必ずしも明確に統一されたものではなかった。その後、国際的に統一された基準を設ける動きが高まり、国際腎臓学会などが中心となって設立したAcute Kidney Injury Network(AKIN)の中で早期の段階の腎障害を含めたAKIという概念が提唱された。

 AKIの診断には、通常は血清クレアチニン値および尿量基準の両方が使用されるが、腎臓が障害されてからクレアチニンが上昇するまで24~72時間程度かかるいわゆるSubclinical AKIという期間が存在することもあり、より早期および鋭敏なAKIバイオマーカーの登場が待たれていた。

 NGALは2002年に分離・同定され、2005年にMoriらにより、腎疾患患者における急性尿細管壊死症例で上昇が認められ、報告されたタンパク質である。

 腎臓においてNGALは、遠位尿細管から血中および尿中へ分泌され、糸球体濾過後は近位尿細管で再吸収または尿中に排出される。AKI発症後は、数時間で尿中に認められるため、早期にAKIの診断および治療介入が可能である。

 一過性のAKIの場合に上昇・低下の両方においてタイムラグがあり、敏感に腎臓の現状を反映するとはいえない場合もあったクレアチニンの欠点を補うものとしても尿中NGALの測定は有用と考えられる。

【高値を示す疾患】

急性腎障害

関連疾患

N28.8.2:急性腎障害 N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

INFORMATION

※ 3年分のINFORMATION へのLinkを掲載しています.

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