WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20061 |
IgG インデックスIgG index5A120-0000-098-061 5A120-0000-098-061 |
複数検体
遠心
および
|
01
02 |
冷蔵
冷蔵 |
TIA/ネフェロメトリー法 | インデックス |
390 D004 10 尿便 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
20061 |
IgG インデックスIgG index5A120-0000-098-061 5A120-0000-098-061 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
複数検体
遠心
および
|
01
02 |
冷蔵
冷蔵 |
TIA/ネフェロメトリー法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
インデックス |
390 D004 10 尿便 |
2~3日 |
備考
検体
- 血清、髄液を同時に採取できない場合は、24時間以内に採取して両材料を併せてご提出ください。
報告
- インデックス、IgG髄液、IgG血清、アルブミン髄液、アルブミン血清の値をご報告します。
- インデックスの算出方法は次のとおりです。
IgGインデックス=(髄液IgG/髄液アルブミン)/(血清IgG/血清アルブミン)
診療報酬
- 保険名称:穿刺液・採取液検査/IgGインデックス
- 実施料:390
- 診療報酬区分:D004 10
- 判断料区分:尿・糞便等検査
「IgGインデックス」、「オリゴクローナルバンド」、「ミエリンベイシック蛋白(MBP)」は多発性硬化症の診断を目的に行った場合に算定できます。
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
中島一郎: Animus 8, 38, 2003.
検査項目解説
臨床的意義
血清と髄液中のIgGとアルブミン濃度から、多発性硬化症の鑑別診断を行う検査である。
健常成人髄液中のタンパク質濃度は、10~40 mg/dLと血清の1/200程度しかない。分画ではアルブミン57~62 %、プレアルブミン4.7~7.7 %、γグロブリン5.8~9.6 %と、γグロブリンの占める割合が血清に比べて低い。IgGの髄液中濃度は1~4 mg/dL程度で、血清中の0.1~0.3 %に過ぎない。
一般に髄液中のタンパク質が増加する病態には、髄液中への出血、血液脳関門(BBB)の破綻、髄腔内での免疫グロブリン産生、髄液のターンオーバー障害の4つが考えられる。髄液中への出血は、脳血管障害などでみられるが、髄液のタンパク質組成は血中の比率に近づくため、アルブミンも免疫グロブリンも増加する。髄腔内での免疫グロブリン産生は、多発性硬化症など、限られた疾患でのみ認められる病態である。これら疾患では、リンパ球が髄液中に移行し、中枢神経内でIgG合成が起こるため、IgG濃度が増加する。アルブミンは肝臓のみで合成されるため、髄液中アルブミンは脳脊髄液への移行で出現するものと考えられる。この現象を応用し、中枢神経系内でのIgG合成を推定する検査がIgGインデックスである。
多発性硬化症としばしば鑑別が問題となるウイルス性髄膜炎では、髄液中タンパク質濃度は上昇するが、BBB破綻による血清タンパク質の移行によるものが主体のため、IgGだけでなくアルブミンの上昇も認められる。したがって、IgGインデックスはあまり上昇しない。
IgGインデックスは、多発性硬化症が強く疑われる症例において、オリゴクローナルバンドとともに、鑑別診断を進める上で有用な検査と考えられる。
IgGインデックスは、次式で算出される。
[IgGインデックス]
- IgGインデックス
- =(髄液IgG×血清アルブミン)/(血清IgG×髄液アルブミン)
【高値を示す疾患】
多発性硬化症
関連疾患
G35.5:多発性硬化症 → G35-G37:中枢神経系の脱髄疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.