WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
27000 |
抗アクアポリン4抗体 |
遠心
|
01 ↓
02 |
2週 凍 |
EIA | U/mL 3.0 未満 |
1000 D014 47 免疫 |
3~9日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
27000 |
抗アクアポリン4抗体 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 ↓
02 |
2週 凍 |
EIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
U/mL 3.0 未満 |
1000 D014 47 免疫 |
3~9日 |
診療報酬
- 保険名称:自己抗体検査/抗アクアポリン4抗体
- 実施料:1000
- 診療報酬区分:D014 47
- 判断料区分:免疫学的検査
視神経脊髄炎の診断(治療効果判定を除く)を目的として測定した場合に算定できます。
検査結果は陰性であったが、臨床症状・検査所見等の変化を踏まえ、視神経脊髄炎が強く疑われる患者に対して、疾患の診断を行う必要があり、検査を再度実施した場合においても算定できます。ただし、この場合、前回の検査実施日および検査を再度実施する医学的な必要性について診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
高橋利幸, 他: 医学と薬学 73, (10), 1297, 2016.
「多発性硬化症治療ガイドライン」作成委員会: 多発性硬化症治療ガイドライン2010, 2010.
検査項目解説
臨床的意義
Devic病ともいわれる視神経脊髄炎で血中に認められる自己抗体である。
アクアポリン4(AQP4)は、膜貫通型のタンパク質で、水を通過させるチャネルのひとつである。中枢神経系では血液と脳の関所である血液脳関門(BBB)の形成に与っている。
視神経脊髄炎(neuromyelitis optica:NMOSD)はDevic病ともいわれ、両側の急性の視神経炎と横断性脊髄炎が数週の間に引き続いて起こる多発性硬化症(MS)の一亜型とされてきた。しかし、現在ではインターフェロンが奏効しないなどの理由で、MSとは病態が異なる自己免疫性疾患に分類されている。本邦では従来、MSを臨床症状により中枢神経系を全般的に侵す通常型MS(CMS)と、視神経脊髄型MS(OSMS)に大別してきたが、MSとNMOSDは治療法が異なるため、鑑別すべき疾患となっている。
2004年に米国MAYO CLINICのLennonらがOSMS患者の血清中に、ネズミ中枢神経軟膜と特異的に結合するIgGを発見、NMO-IgGと命名した。その後、NMO-IgGの対応抗原がAQP4であることが明らかとなり、疾患マーカーとして確立された。
抗AQP4抗体は従来、前出のLennonらが開発した脳組織を用いた間接蛍光抗体法により測定されてきたが、本検査ではEIA法により測定が行われる。
NMOSDは視力低下、視野欠損、中心暗点など視神経症状に急性脊髄炎を呈し、視力の予後が良くないことが特徴とされる。本検査はNMOSDの診断基準にも適用されているが、NMOにおける本法の感度は83 %、特異度は92 %との報告がある。
【高値を示す疾患】
視神経脊髄炎
関連疾患
G36.0.2:視神経脊髄炎 → G35-G37:中枢神経系の脱髄疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.