WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
03642 |
α2プラスミンインヒビター・プラスミン複合体 |
遠心
|
15 ↓ 02 |
凍 |
LPIA | μg/mL 0.8 未満 |
包括150 D006 21 血液 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
03642 |
α2プラスミンインヒビター・プラスミン複合体 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓ 02 |
凍 |
LPIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/mL 0.8 未満 |
包括150 D006 21 血液 |
2~3日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
「出血凝固検査」中分類共通の特記事項
- クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
[ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/プラスミン・プラスミンインヒビター複合体(PIC)
- 実施料:包括150
- 診療報酬区分:D006 21
- 判断料区分:血液学的検査
チャート
容器
容器番号15:血液凝固検査用容器
- 採取量: 1.8mL
- 添加剤:
3.2%クエン酸Na
0.2mL - 保管方法:常温
- 有効期間:容器および外袋表示
- 主な検査項目: 凝固因子活性,
PT,APTT,FIB,
AT,血中FDP
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
徐 吉夫, 他: 機器・試薬 16, 1107, 1993.
検査項目解説
臨床的意義
測定の難しい血中プラスミンの動きを直接的に反映する検査である。血栓溶解療法のモニタリングやDICの診断に有用である。
生体内には線溶亢進を阻止するタンパク質があり、中でも最も強力なものが、α2プラスミンインヒビター(α2PI)である。これは分子量約70,000の糖タンパクで、肝臓で産生される。α2PIは、生体内では第Ⅷa因子によってフィブリンに架橋結合し、フィブリンの線溶に対する抵抗性を高める。プラスミンとα2PIが1:1で複合体を形成すればプラスミンは失活し、線溶系が阻止される。の複合体をα2プラスミンインヒビター・プラスミン複合体(PIC)という。
一方、プラスミンは、分子量80,000~87,000の糖タンパクであるプラスミノーゲンが、プラスミノーゲンアクチベーターによって活性化されて生じるタンパク質分解酵素である。プラスミンは、フィブリンを分解してFDPにすることで、線溶系では促進的に働くが、α2PIとの複合体PICを形成すると、プラスミンの作用は失われ線溶系が阻止される。
プラスミンの半減期は0.1秒ときわめて短いために直接測定することはできないが、プラスミンとα2PIとの複合体であるPICの量が、プラスミン活性を反映する。PICの定量は、血中のプラスミンの動きを直接的に反映するため、血栓溶解療法のモニターや播種性血管内凝固(DIC)の診断に有力な手段となる。
【高値を示す疾患】
播種性血管内凝固,肝障害,悪性腫瘍
関連疾患
C80.9.7:悪性腫瘍 → C76-C80:その他の部位不明腫瘍
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.