WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

02303

乳癌HER2/neu
《FISH法》ERBB2 (erb-b2 receptor tyrosine kinase 2)

8C053-9941-075-841

8C053-9941-075-841

未染標本スライド
5枚(4μm厚)

または

パラフィンブロック(腫瘍組織)

20

 

 

常温

 

常温

FISH法

2700

N005 1

病理

9~13日

項目
コード
検査項目

02303

乳癌HER2/neu
《FISH法》ERBB2 (erb-b2 receptor tyrosine kinase 2)

8C053-9941-075-841

8C053-9941-075-841

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
未染標本スライド
5枚(4μm厚)

または

パラフィンブロック(腫瘍組織)

20

 

 

常温

 

常温

FISH法
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

2700

N005 1

病理

9~13日

備考

項目

  • チャート参照:「乳癌および胃癌HER2/neu」検査の留意点

依頼

  • 『病理組織(特殊染色・免疫染色)依頼書』をご利用ください。

日数

  • 所要日数に再検査の日数は含まれません。また、パラフィンブロックでご依頼の場合は別途日数がかかる場合があります。

「病理学検査」分野共通の特記事項

  • [お願い]「病理組織・細胞診検査のご依頼について」(チャート参照)をご確認ください。

「病理組織検査」中分類共通の特記事項

  • [ご参考]「病理組織 材料の提出方法」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:HER2遺伝子標本作製/単独の場合
  • 実施料:2700
  • 診療報酬区分:N005 1
  • 判断料区分:病理学的検査料

厚生労働省通知原文「注釈」

■ HER2遺伝子標本作製は、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体抗悪性腫瘍剤の投与の適応を判断することを目的として、FISH法、SISH法又はCISH法により遺伝子増幅標本作製を行った場合に、当該抗悪性腫瘍剤の投与方針の決定までの間に1回を限度として算定する。

■ 本標本作製と「N002」免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製の「3」を同一の目的で実施した場合は、本区分の「2」により算定する。

抗HER2ヒト化モノクローナル抗体抗悪性腫瘍剤の投与の適応を判断することを目的として行った場合に、当該抗悪性腫瘍剤の投与方針の決定までの間に1回を限度として算定できます。
HER2タンパクの免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製を併せて実施した場合は、3050点を算定できます。

チャート

「乳癌および胃癌HER2/neu《IHC法》《FISH法》」検査の留意点

容器

容器番号20:プレパラート

  • 容量: -
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血液像,細胞診

参考文献

Persons, D. L. et al.: Ann. Clin. Lab. Sci. 30, 41, 2000.

検査項目解説

臨床的意義

乳癌組織中のHER2/neuの発現を確認する。抗HER2ヒト化モノクローナル抗体であるトラスツズマブの適応を判定するための補助検査である。

 HER2とは、human epidermal growth factor receptor 2(ヒト上皮成長因子受容体2)と呼ばれるタンパク質の略称である。がん遺伝子のひとつであるERB2遺伝子の産物であるため、ERB2蛋白とも呼ばれている。ヒトの場合、染色体17q21にその遺伝子は存在する。

 HER2蛋白は、細胞膜を貫通する形で存在する受容体タンパク質である。HER2の細胞外部分に特異的な増殖因子が結合すると、チロシン残基のリン酸化によって活性化され、p21/rasを経たシグナル伝達系を介して細胞の分裂増殖が開始される。HER2は細胞の増殖に深く関与しているため、HER2の過剰発現は一般に予後不良を示唆する。

 トラスツズマブ(商品名:ハーセプチン(R))は、HER2蛋白を標的としたヒト化モノクローナル抗体抗悪性腫瘍剤である。1998年、米国FDAにより認可されたトラスツズマブは、HER2蛋白が過剰発現した転移性乳癌で、単剤使用または化学療法などと併用され、効果が認められている。

 HER2の発現がないもしくは低いがんでトラスツズマブの治療効果は期待し難く、HER2の発現度は、トラスツズマブの治療効果を推定する指標となり得る。本邦でのトラスツズマブの使用は、HER2過剰発現が確認された転移性乳癌(IV期乳癌および肝臓・骨・肺などの再発乳癌)で承認されている。

 なお、HER2の発現を、本法とDNAレベルで遺伝子増幅を検査するFISH法で比較した場合、両者の結果が乖離する症例が報告されている。FISH法陽性の場合、トラスツズマブの効果は比較的良好であるが、IHC法陽性でもFISH法が陰性の場合、一般的にトラスツズマブの効果は期待し難いとされている。

【陽性を示す疾患】

乳癌

関連疾患

C50.9.8:乳癌 C50-C50:乳癌
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

INFORMATION

※ 3年分のINFORMATION へのLinkを掲載しています.

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