WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 4 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

26100

抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体
(抗MuSK抗体)

5G386-0000-023-007

血液
1

遠心

血清
0.3

01

02

 

 

RIA

nmol/L

0.02 未満

1000

D014 45

免疫

3~9日

項目
コード
検査項目

26100

抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体
(抗MuSK抗体)

5G386-0000-023-007

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

血清
0.3

01

02

 

 

RIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

nmol/L

0.02 未満

1000

D014 45

免疫

3~9日

診療報酬

  • 保険名称:自己抗体検査/抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体
  • 実施料:1000
  • 診療報酬区分:D014 45
  • 判断料区分:免疫学的検査

重症筋無力症の診断または診断後の経過観察の目的で行った場合に算定できます。

「抗アセチルコリンレセプター抗体」と「抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体」を併せて測定した場合は、主たるもののみ算定できます。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

本村政勝, 他: 医学と薬学 70, (2), 421, 2013.
Hoch, W. et al.: Nature Medicine 7, (3), 365, 2001.

検査項目解説

臨床的意義

神経筋接合部の筋肉側に存在する膜貫通タンパク質に対する自己抗体である。抗アセチルコリン受容体抗体が陰性の重症筋無力症の診断に有用である。

 抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体(抗MuSK抗体)は、神経筋接合部の筋肉側に存在する膜貫通蛋白に対する自己抗体である。

 重症筋無力症(MG)は、手足をはじめとした骨格筋の筋力低下や眼瞼下垂、易疲労感、複視などを主訴とする自己免疫疾患である。筋収縮運動を繰り返すうち、筋力が徐々に低下する特徴があり、難病に指定されている。本邦では2018年の疫学調査によると、有病率は人口10万人当たり23.1人、患者数は全国に約29,000人とされている。

 MGは、神経筋接合部の筋肉側に存在するアセチルコリン受容体が自己抗体によって障害されることで発症する。多くの症例(80~85 %)で抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性が認められるが、陰性の患者も存在するため、MGはAChR抗体陽性(SPMG)と陰性(SNMG)、2つの群に分類されている。

 2001年、ドイツのHochらが筋特異的受容体型チロシンキナーゼ(MuSK)に対する自己抗体を報告した。MuSKはアミノ酸869個からなる分子量110,000の膜貫通タンパク質で、シグナルの伝達に関与している。SNMGの中で欧米では40~50 %、本邦では約30 %がMuSK抗体陽性のMGとされ、残りがAChR抗体とMuSK抗体の両者が陰性のMGである。一方、MGの重症度を表すMGFA分類では、重症度が増すほど抗MuSK抗体の陽性率が高くなるという報告があり、抗MuSK抗体陽性例では嚥下障害や呼吸困難を呈する重症例が多いといわれている。

 AChR抗体陰性の全身型MGで、抗MuSK抗体が陽性の症例は、抗コリンエステラーゼ薬に対し過敏反応を示す症例が多いとの報告があり、注意を要する。

 一方、抗MuSK抗体陽性例の治療には、抗コリンエステラーゼ薬以外にステロイド剤やタクロリムスなどの免疫抑制剤が用いられることが多い。

【高値を示す疾患】

重症筋無力症

関連疾患

G70.0.5:重症筋無力症 G70-G73:神経筋接合部・筋の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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