検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00052 |
マグネシウム (Mg)3H025-0000-023-271 |
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
酵素法 | mg/dL 1.9~2.5 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
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00052 |
マグネシウム (Mg)3H025-0000-023-271 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
酵素法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/dL 1.9~2.5 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/マグネシウム
- 実施料:包括11
- 診療報酬区分:D007 1
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
チャート

臨床的意義
種々の酵素の補助因子として作用し、生体代謝調節に重要な役割を担う必須微量金属。
マグネシウム(Mg)は、種々の酵素の補助因子として作用し、生体代謝調節に重要な役割を担う金属である。特に虚血性心疾患、不整脈、高血圧、脳血管障害とMg欠乏との関係を示唆する報告が多い。一方、高Mg血症は腎機能障害例に生じ、カルシウムをはじめとする電解質代謝に異常をきたし、腎性骨異栄養症に関与する。
血清Mgは、男性が女性よりわずかに高値を示し、加齢による上昇のほか、日内・日差・季節変動も認められるが、いずれも基準範囲内に留まる。
尿中Mgは、生体全体の代謝状態をよく反映するが、人種、食習慣、飲料水などで異なる。睡眠時に減少し、午前中後半に最大となるという日内変動が認められる。生体内Mgの99%は細胞内で占められる。このため、採取容易な赤血球が多く用いられる。しかし、赤血球は無核のため、赤血球生産時のMg代謝を示し検査時の状態を反映しない可能性がある。
なお、マグネシウム欠乏状態ではマンガンも欠乏しやすい。このため両者を視野に入れた検索が推奨される。
【高値を示す病態】
腎機能低下、急性・慢性腎不全
[Mg負荷] 下痢、透析液
[腸管での吸収亢進] ビタミンD、リチウム
[腎再吸収亢進] 甲状腺機能低下症、アジソン症
【低値を示す病態】
蛋白栄養不良症、飢餓、偏食、Mg欠乏輸液などによる摂取不足
[吸収障害] 吸収不全症候群、小腸切除後
[体液疾患] 長期消化液吸引、重症下痢、下剤乱用
[排泄増加] ループ利尿剤、急性腎不全利尿期
[急性膵炎] リン酸欠乏
参考文献
Mann, C. K. and Yoe, J. H.: Anal. Chem. 28, 202, 1956.