WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00051 |
無機リン |
遠心
|
01 |
1週 冷蔵 |
酵素法 | mg/dL 2.5~4.5 |
包括17 D007 3 生Ⅰ |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00051 |
無機リン |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
1週 冷蔵 |
酵素法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/dL 2.5~4.5 |
包括17 D007 3 生Ⅰ |
1~2日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/無機リン及びリン酸
- 実施料:包括17
- 診療報酬区分:D007 3
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
チャート
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
参考文献
金井正光, 他: 臨床検査法提要(改訂第34版), 544, 金原出版, 2015.
検査項目解説
臨床的意義
副甲状腺ホルモンおよびビタミンDにより調節される生体内の重要な無機物である。血中では大部分がH2PO42-として存在する。
生体内に含まれるリン(P)は、体重70 kgのヒトで500~700 gといわれ、カルシウム(Ca)の1/2程度の量が生体内に存在する。Pは無機リンと有機リンに分別され、血中では約70 %が有機リンであり、有機リンのほとんどがリン脂質として存在する。Pの大部分は、骨や軟部組織に存在し、骨細胞外液中に存在するPは全体の1 %以下である。また、測定対象となる血清無機リンは総量にして約100~120 mgにすぎない。
食物より摂取されたPは55~70 %が腸管より吸収され、活性型ビタミンDや成長ホルモン(GH)などにより吸収が促進される。また、副甲状腺ホルモン(PTH)や甲状腺ホルモン、糖質コルチコイドの作用により尿中排泄が調節されている。
Pは、Caと同様に骨ミネラルの重要な構成成分である。生体内の重要な陰イオンのひとつであり、細胞膜や核酸の構成成分、また、アデノシン3リン酸(ATP)にみられるような高エネルギーリン酸結合の成分として大変重要である。
P欠乏による低リン血症は、細胞内ATPの不足や2,3-DPGの低下をもたらし、組織障害を起こすことがある。
Pの尿中排泄は主にPTHにより調節されているため、血清無機リンの異常がみられたときはリン再吸収率試験(tubular reabsorption of phosphate:%TRP)を行い、尿細管の再吸収能を測定する。副甲状腺機能低下症の場合、%TRPは増加するため高リン血症がみられる。逆に副甲状腺機能亢進症の場合は、%TRPが減少し、低リン血症を起こす。
%TRPは次式により算出される。
[リン再吸収率試験]
- %TRP
- ={1-(尿中リン×血清クレアチニン)/(血清リン×尿中クレアチニン)}×100
(基準範囲は81~90 %)
【高値を示す疾患】
副甲状腺機能低下症,腎不全,腎障害,甲状腺機能亢進症
【低値を示す疾患】
副甲状腺機能亢進症
関連疾患
E05.9.5:甲状腺機能亢進症 → E00-E07:甲状腺疾患
E20.9.1:副甲状腺機能低下症 → E20-E35:その他の内分泌疾患
N19.3:腎不全 → N17-N19:腎不全
N28.9.5:腎障害 → N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
E21.3.2:副甲状腺機能亢進症 → E20-E35:その他の内分泌疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.