検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
03497 |
NCC-ST-4395D200-0000-023-023 |
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
EIA | U/mL M 4.5 未満 |
包括115 D009 6 生Ⅱ |
3~4日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
03497 |
NCC-ST-4395D200-0000-023-023 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
EIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
U/mL M 4.5 未満 |
包括115 D009 6 生Ⅱ |
3~4日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:腫瘍マーカー/NCC-ST-439
- 実施料:包括115
- 診療報酬区分:D009 6
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)
臨床的意義
膵癌、消化器系癌や肺腺癌、乳癌に有効な血中腫瘍マーカー。CA19-9などより癌特異性が高いとされている。
NCC-ST-439は、広橋ら(1984)により低分化型胃腺癌由来細胞株を免疫原として作製されたモノクローナル抗体によって認識される抗原で、そのエピトープはムチン様高分子蛋白上に存在する糖鎖と考えられている。
免疫組織化学的検討において本抗原は胃癌、大腸癌、膵癌、胆道癌などの消化器系癌や肺腺癌、乳癌の各組織に極めて高率に認められ、他方正常組織として顎下腺、気管支腺、近位尿細管上皮、肝細胞、膵ラ氏島の一部にも存在する。
NCC-ST-439は、消化器系癌をはじめとして各種癌患者血中に増加する一方、CA19-9など従来の糖鎖抗原とは異なって肝胆膵系の良性疾患における偽陽性率が極めて低いことから、癌特異性の高いマーカーとして評価されている。
なお、NCC-ST-439の糖鎖構造は長らく不明であったが、Ⅱ型糖鎖であるシアリルLexの特別な分子とだけ反応することが判明している。したがって、同じⅡ型糖鎖抗原として知られるSLX(シアリルLex-i抗原)とは互いに一定のデータ相関があり、両者を併用する意義は少ない。
【高値を示す病態】
膵癌、肝細胞癌、胆道癌、大腸癌、肺癌、乳癌、子宮頚癌、良性胆道疾患、膵炎、慢性肝炎
参考文献
大倉久直, 他: 癌と化療 14, 1901, 1987.