検査項目解説 掲載内容は、2021 年 12 月 01 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

03235

イミプラミン・デシプラミン

3L310-0000-023-205

血液
3

遠心

 

血清
1

03

 

02

 

 

4週

LC-MS/MS

ng/mL

4~6日

項目
コード
検査項目

03235

イミプラミン・デシプラミン

3L310-0000-023-205

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
3

遠心

 

血清
1

03

 

02

 

 

4週

LC-MS/MS
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

ng/mL

4~6日

備考

項目

  • ロフェプラミンを服用している場合、代謝物としてデシプラミンが検出されます。

参考

  • 主な商品名:イミドール、トフラニール

「薬毒物検査」分野共通の特記事項

  • [ご注意]「主な薬物検査の採血時期」(チャート参照)をご参照ください。
    血中薬物検査をご依頼の際は、分離剤入り採血管は使用しないでください(測定値が分離剤の影響を受ける場合があります)。

容器

容器番号03:汎用容器(分離剤なし)

  • 容量:
    5.5mL・9mL
  • 添加剤:
    凝固促進剤
  • 保管方法・有効期間:
    常温
    容器および箱表示
  • 主な検査項目:
    血中薬物濃度(血清の場合)

容器番号02:汎用容器

  • 容量:
    4mL・10mL
  • 添加剤:
  • 保管方法・有効期間:
    常温
  • 主な検査項目:
    血清,血漿提出用

臨床的意義

第一世代三環系抗うつ剤の一つ。活性代謝物のデシプラミンを同時測定。

1.作用
 イミプラミンは第一世代三環系抗うつ剤の一つで塩酸塩として用いられ、化学式はC19H24N2・HClであり、塩酸塩として用いられる。

 詳細な作用機序は明確になってはいないが、脳内においてセロトニン(5-HT)やノルアドレナリン(NA)の神経終末への取り込みを阻害することにより、レセプター刺激が増強することで抗うつ作用を発揮すると考えられている。

 イミプラミンはセロトニンやノルアドレナリンの両方の取り込み阻害に作用するが、NAの方がより強い。しかし、活性代謝物であるデシプラミンのNAの取り込み阻害はイミプラミンよりも強い。また、本剤は夜尿症のような遺尿症にも効果があるとされている。

2.薬物動態
 本剤は主に肝代謝酵素チトクロームP450(CYP2D6)によって代謝されるが、CYP1A2やCYP3A4、CTP2C19も関与していると考えられている。このため、同様の代謝経路を競合する薬剤との併用は充分な注意が必要である。添付文書によると、MAO阻害剤、チオリダジンは併用禁忌となっており、また、以下の薬物が併用注意となっている。

 抗コリン作用を持つ薬剤、アドレナリン作用薬、中枢神経抑制剤、フェノチアジン系精神神経用剤、SSRI、SNRI、バルビツール酸誘導体、フェニトイン、抗不整脈剤、降圧剤(グネアチジン)、インスリン製剤、クマリン系抗凝血剤(ワーファリン)、スルファメトキサゾール・トリメトプリム。

 経口投与時に速やかにかつ完全に吸収され、通常1週間後に定常血漿中濃度となるが個人差が大きいとされるが、筋注に比べ経口投与の方が活性代謝物であるデシプラミン代謝される割合が大きい。

 連続経口投与時の血中半減期は未変化体で9~20時間、デシプラミンで13~61時間とされ、投与後72時間までに尿中に72%排泄され、残りは糞便中に排泄される。

3.禁忌等
 緑内障のある患者、本剤の成分または三環系抗うつ剤に対し過敏症の既往歴のある患者、心筋梗塞の回復初期の患者、尿閉(前立腺疾患等)のある患者、MAO阻害剤(セレギリン)を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者、QT延長症候群のある患者には投与しない。

【主に用いられる疾患】
 精神科領域におけるうつ病・うつ状態、遺尿症(昼、夜)
【副作用】
 悪性症候群、セロトニン症候群、てんかん発作、無顆粒球症、麻痺性イレウス、間質性肺炎、心不全、QT延長、心室頻拍、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、肝機能障害

参考文献

奈女良昭, 屋敷幹雄: 薬毒物分析実践ハンドブック, 222, じほう, 東京, 2002.

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記載内容について

記載内容について

検査項目名称

すでに日本語化しているドイツ語はそのままとし、それ以外のものはアメリカ英語読みに従いました。ただし、アイソザイムのようにほぼ日本語化している検査項目名称については慣例に従いました。また、略号が通例化しているものは、略号をもって検査項目名称としました。

「検査項目名」欄:JLAC10コード

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

検査材料に関する主な用語

検査材料 概要
血液 検査のために採取していただく肘静脈血を表します。
~加血液 採血後速やかに添加剤を混和した血液を表します。
添加剤の種類により、「EDTA加血液」、「ヘパリン加血液」、「クエン酸加血液」、「NaF加血液」などと表示します(所定の添加剤入り弊社指定容器に血液を採取してください)。
~血漿 採血後速やかに添加剤を混和し、遠心分離によって得られた血漿を表します。添加剤の種類により、「EDTA血漿」、「ヘパリン血漿」、「クエン酸血漿」などと表示します。なお、単に「血漿」とあるものについては、「備考」欄に添加剤の種類を別記しています。
血清 採血後、血餅の収縮を待って遠心分離して得られた上清を表します。特に添加剤を用いる必要のある場合は、その旨を「備考」欄に記載しています。
尿 原則として自然排尿された尿を表します。なお、「蓄尿」を要する場合、「備考」欄に使用する防腐剤の種類を別記しています。採尿方法については,以下を参考としてください。 1) 普通尿の場合: 新鮮尿を清潔な乾燥した容器に直接排尿するか,清潔な乾燥した携帯便器に排尿させ,指定の検体容器に直接 移し替えます. 2) 中間尿の場合: 清潔な排尿容器を手に持ち,放尿を開始します.最初は便器に排尿し,大体排尿が半ばに達した頃,排尿を中断 せずにそのまま採尿容器に放尿し,終わりに近づいた頃,再び便器に放尿します. 3) 無菌尿の場合: 男女とも陰部を刺激の少ない消毒液で洗浄しておき,清潔で乾燥した容器に中間尿を採尿します.細菌検査など の場合には,膀胱カテーテル法を用いて採尿しても構いません.

「容器」欄の番号

検体採取および提出時に用いる容器の種類は、巻末「容器一覧表」の頁に掲載する容器番号で表しています。また、容器番号の網掛け色は容器キャップの色を表しています。

「保存方法」欄の用語

提出材料の保存条件です(採取した材料そのものの保存条件ではありません)。検査項目によっては、検査成績が保存状態の影響を明らかに受けるものもありますので,お取り扱いにご注意ください。

必ず凍結(-10℃以下)保存してください。凍結温度指定のあるものは、その旨を記載しています。なお、凍結指定の項目については原則として単独検体でのご提出をお願いします。
4℃前後で保存してください。また、数日以上にわたって保存される場合は、凍結していただくようお願いします。なお,凍結不可の材料については、その旨を記載しています。
常温保存してください(20℃前後)。

「保存方法」欄:検体の安定性

適正な検査結果をお届けすることができる、検体採取後における提出用材料の保存安定性の維持期間です。

「基準値」欄の用語

M:男性(Male) F:女性(Female)

「基準値」欄の単位記号

L liter(=1,000mL)
dL deciliter(=100mL)
mL milliliter
mm3 cubicmillimeter
μ3 cubicmicron
g gram
mg milligram(=0.001g)
μg microgram(=0.001mg)
ng nanogram(=0.001μg)
pg picogram(=0.001ng)
U Unit
UA Allergen Unit
mU milli Unit(=0.001U)
μU micro Unit(=0.001mU)
IU International Unit
AU Arbitrary Unit
BU Bethesda Unit
RLU Relative Light Unit
R.U. RPR Units
T.U. Titer Units
U mmol millimole(=0.001mol)
μmol micromole(=0.001mmol)
nmol nanomole(=0.001μmol)
pmol picomole(=0.001nmol)
fmol femtomole(=0.001pmol)
mEq milli Equivalent
FE Fibrinogen Equivalent
BCE Bone Collagen Equivalent
mOsm milli Osmole
sec second
U min minute
h hour
% percent
permill
SI Stimulation Index
cpm count per minute
RBC Red Blood Cell
LogIU Log International Unit

マーク表記の一覧

マーク一覧
倫理対象 遺伝学的検査など倫理的な配慮が必要な項目です。
曜日指定 指定曜日のみ受託可能です。
単独検体 他の項目とは別に,専用の検体としてご提出ください。
複数検体 ペア検体での出検が必要な項目です。
指定容器 必ず指定容器でご提出ください。
溶血不可 溶血検体は検査値に影響を及ぼすため避けてください。
酸性蓄尿不可 酸性蓄尿は検査値に影響を及ぼす場合がありますので避けてください。
開栓不可 コンタミネーション防止などのため,検体採取後は容器を開栓しないでください。
遠心 遠心分離してください。
冷遠 冷却下で遠心分離してください。
遮光 遮光 直射日光や蛍光灯などを避け,遮光した容器でご提出ください。
診療報酬算定における,慢性維持透析患者外来医学管理料の包括対象となる項目です。
診療報酬算定における,手術前医学管理料の包括対象となる項目です。
FAX 緊急報告値が検出された場合に,速やかにご報告する項目です。
総合検査依頼書(弊社の標準的な依頼書)のマークチェックでご依頼が可能な項目です。
指定依頼書 使用する依頼書の種類に指定があります.備考欄に記しています。
専用依頼書 使用する依頼書の種類が通常外です.専用の依頼書があります。
遺伝学依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【遺伝子検査】」です。
先天依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【先天異常・染色体検査】」です。
本年度版で新たに掲載された検査項目です。