検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年9月1日時点の情報です。

入力コード 03611  統一コード 5D153 
項目名 シアリルTn抗原 (STN)
sialyl Tn antigen
実施料
包括146
判断料区分 生Ⅱ 
健康保険名称  腫瘍マーカー/シアリルTn抗原(STN) 
検査方法
RIA(ビーズ固相法)
検査材料
血清
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 血清 0.3
01
凍結
報告所要日数
2~4日
基準値(単位)  
U/mL

45.0 以下

臨床的
意義 
卵巣癌と再発性胃癌の血中腫瘍マーカー。卵巣癌全体では陽性率が低いものの、粘液性嚢胞腺癌では高値を示す。
   癌細胞において細胞の悪性化により糖鎖合成不全を生じ、その前駆体が蓄積することはよく知られている。一例としてシアリル(シアロシル)Tn抗原(STN)の存在が挙げられる。

 STNは、アミノ酸であるserineあるいはthreonineと糖鎖がO-glycoside結合したムチン性糖蛋白の前駆体構造「Tn抗原」の末端(母核糖鎖)にシアル酸が付加されたものである。Tn抗原末端がシアル酸に修飾されると、正常細胞に見られるようなその後の糖鎖合成が伸展せずにSTNが細胞内に蓄積し、一部は血中に流出すると考えられている。

 母核糖鎖に属するSTNは、CA19-9やシアリルLex-i抗原(SLX)のような従来臨床応用が進められてきたⅠ型ないしⅡ型の基幹構造を有するN-glycoside結合型の糖鎖抗原に比べ、より初期段階の糖鎖合成異常に由来する腫瘍関連抗原であり、良性疾患における偽陽性率が低く、癌特異性の高い点で注目される。

 当初、血中STN値の異常については卵巣癌に高い陽性率を示すとして多くの報告がなされ、臨床的意義を認められてきた。また、最近になって術前STN陽性例が陰性例に比して予後不良であり、その予後を推定する独立した因子であることも明らかになっている。婦人科領域以外の癌では特に再発胃癌に高い陽性率が得られており、再発予知マーカーとして期待される。

【高値を示す病態】
 卵巣癌、子宮頚癌、胃癌、胆道癌、膵癌
関連項目 シアリルLeX-i抗原 (SLX), CA602, CA72-4, CA54/61,
チャート 

腫瘍部位とマーカーの有用性

腫瘍マーカー値の生理的変動因子

容  器 
提出容器

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