検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

入力コード 12201  統一コード 5C123 
項目名 Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド (NTx)
type 1 collagen cross-linked N-terminal telopeptide
実施料
包括156
判断料区分 生Ⅱ 
健康保険名称  内分泌学的検査/Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTX) 
検査方法
CLEIA
検査材料
尿
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 尿 1.5
25
冷蔵
検査材料備考

※骨粗鬆症の検査としてご利用の場合、[内分泌学検査]に掲載している同名の各検査項目(項目コード:06582、12205)をご依頼ください。

報告所要日数
3~4日

※濃度が15.0nmol BCE/L未満の場合、クレアチニン補正値は「換算不可」でご報告します。

基準値(単位)  
nmol BCE/mmol・Cr

骨吸収亢進の指標 55 以上
副甲状腺摘出術の適応 200 以上
悪性腫瘍の骨転移の指標 100 以上

臨床的
意義 
骨基質の分解産物。骨粗鬆症、原発性副甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍の骨転移など、骨吸収が亢進する疾患の経過観察に有用。
   Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTx)は、骨基質の主要構成蛋白であるⅠ型コラーゲンの分解産物である。

 骨組織において、Ⅰ型コラーゲンの分子間は、両端のテロペプチド領域を中心に、ピリジノリンあるいはデオキシピリジノリンと呼ばれる物質を介し、安定な架橋構造を形成している。骨吸収が起こると、分解生成されるⅠ型コラーゲンのペプチド断片には、N-末端側由来の産物であるNTxも含まれている。骨組織から血中に放出されたNTxは、最終的に尿中に排泄される。すなわちNTxは、骨吸収を反映して尿中に現れるコラーゲン分解産物と考えることができる。

 ピリジノリンを介したⅠ型コラーゲンの架橋構造は、成熟コラーゲン線維にのみ存在し、その量は骨基質量に相関する。ゆえにNTxの血中濃度および尿中排泄量の測定は、骨吸収状態の有用な指標となる。実際、原発性副甲状腺機能亢進症など、骨吸収亢進をきたす種々の代謝性骨疾患では、血中および尿中NTxが高値を示すことが知られている。たとえば骨粗鬆症に対し、いくつかの骨吸収抑制剤が登場しているが、これらの効果判定は、投与前後の尿中NTx排泄量変化から推定することが可能である。薬剤で骨吸収が抑制されれば、それを反映し、尿中NTxは有意に低下する。他の骨吸収マーカーよりもNTxは、こうした骨吸収抑制剤に対する反応性が鋭敏とされている。

 上記の基準値のほかに、悪性腫瘍の骨転移における尿中NTx排泄量は、別に設定されている。cut-off値(100 nmol BCE/mmol Cr)は、診断特異性を重視し高めに設定されている。このため、骨転移例における陽性率は20~30%程度に留まる。もし尿中NTx値が骨吸収亢進を意味する“55 nmol BCE/mmol Cr 以上”である場合には、骨転移の可能性を考慮して、1~3カ月おきに再検査し、NTx値の変化を確認することが望ましい。

 従来、NTxの血中濃度は低く、測定は困難であったが、近年測定感度が向上し、2002年に保険適用された。ただし、デオキシピリジノリン、オステオカルシンとNTxを併せて実施した場合は、主たるもののみ算定される。

《参考データ》

[尿中NTxの疾患における指標]
 骨吸収亢進の指標 55以上(単位:nmol BCE/mmol Cr)
 副甲状腺摘出術の適応 200以上(単位:nmol BCE/mmol Cr)
 悪性腫瘍の骨転移の指標 100以上(単位:nmol BCE/mmol Cr)
 ※BCE; Bone Collagen Equivalents(骨コラーゲン相当量)

【高値を示す病態】
 癌の骨転移(肺癌、乳癌、前立腺癌)、原発性副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症、骨Paget病(骨格の発育を受けて代謝回転が活発な20歳未満、とくに成長期の学童や、骨吸収が亢進する閉経後女性では、いずれもNTxが高値となる)
関連項目 オステオカルシン (BGP), デオキシピリジノリン (Dpyr)[骨粗鬆症], Ⅰ型コラーゲン-C-テロペプチド (ⅠCTP), デオキシピリジノリン (Dpyr),
算定備考

乳癌、肺癌または前立腺癌と既に診断された患者に対し骨転移診断のために行い、当該検査に基づいて計画的な治療管理を行った場合には、「悪性腫瘍特異物質治療管理料」として算定します。

「オステオカルシン」、「NTx」、「Dpyr」を併せて実施した場合は、主な項目の実施料のみ算定できます。

原発性副甲状腺機能亢進症の手術適応の決定、副甲状腺機能亢進症手術後の治療効果判定(または骨粗鬆症の薬剤治療方針の選択)に際して実施された場合に算定できます。

容  器 
提出容器

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