WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 6 月 2 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
50017 |
胃癌HER2/neu |
または
|
20
|
常温
常温 |
免疫組織化学染色 | 690 N002 3 病理 |
6~10日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
50017 |
胃癌HER2/neu |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
または
|
20
|
常温
常温 |
免疫組織化学染色 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
690 N002 3 病理 |
6~10日 |
備考
項目
- チャート参照:「乳癌および胃癌HER2/neu」検査の留意点
依頼
- 『病理(特殊染色・免疫染色)検査依頼書』をご利用ください。
- 日本胃癌学会「切除不能進行・再発胃癌バイオマーカー検査の手引き」で推奨されるHER2、CLDN18、MSI/MMR、PD-L1の同時検査が依頼可能な『胃癌病理検査専用依頼書』もご利用ください。
検体
- 推奨固定時間:6~48時間。
日数
- 所要日数に再検査の日数は含まれません。また、パラフィンブロックでご依頼の場合は別途日数がかかる場合があります。
「病理学検査」分野共通の特記事項
- [お願い]「病理組織・細胞診検査のご依頼について」(チャート参照)をご確認ください。
「病理組織検査」中分類共通の特記事項
- [ご参考]「病理組織 材料の提出方法」(チャート参照)を掲載しています。
診療報酬
- 保険名称:免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製/HER2タンパク
- 実施料:690
- 診療報酬区分:N002 3
- 判断料区分:病理学的検査料
染色方法または試薬の種類にかかわらず、1臓器につき1回のみ算定できます。
チャート

参考文献
Bang, Y. J. et al.: Lancet 376, (9742), 687, 2010.
検査項目解説
臨床的意義
胃癌組織中のHER2/neuの発現を確認する。抗HER2ヒト化モノクローナル抗体であるトラスツズマブの適応を判定するための補助検査である。
HER2/neuは、乳癌や胃癌などで高頻度に増幅や過剰発現が認められるがん遺伝子である。
HER2蛋白は、乳癌や胃癌にみられる糖タンパクのひとつで、このタンパク質が過剰発現している乳癌や胃癌は、予後が不良であることが知られている。また、HER2蛋白過剰発現は、胃癌患者の約20 %にみられ、分子標的薬であるトラスツズマブ(商品名:ハーセプチン(R))を用いた治療を選択できるため、HER2蛋白過剰発現や遺伝子増幅を判定することは重要である。また、ハーセプチン(R)を用いた治療を行うことにより、生存期間が延長することが示されている。
本検査は、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体抗悪性腫瘍剤であるハーセプチン(R)の適応を判別する検査である。
HER2蛋白過剰発現や遺伝子増幅を判別する検査法としてIHC法とFISH法がある。IHC法は、胃癌細胞の膜に存在するHER2受容体をターゲットとした免疫染色法を用いて行う検査である。FISH法は、胃癌細胞のHER2の遺伝子増幅を検出する検査である。
分子標的薬であるハーセプチン(R)治療を選択するに当たり行う検査として、胃癌のHER2の遺伝子過剰発現の不均一性は約20~80 %と高いことから、IHC法を先行実施し、IHC法において2+の陽性と判定された場合に、FISH法を用いることが推奨されている。
【陽性を示す疾患】
胃癌
関連疾患
C16.9.8:胃癌 → C15-C26:消化器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.