WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
03990 |
ビタミンC |
遠心
|
※ ↓ 指定容器
58 |
4週 凍-70℃以下 |
HPLC | μg/mL 5.5~16.8 |
296 D007 60 生Ⅰ |
5~7日 |
項目 コード |
検査項目 |
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03990 |
ビタミンC |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
※ ↓ 指定容器
58 |
4週 凍-70℃以下 |
HPLC |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/mL 5.5~16.8 |
296 D007 60 生Ⅰ |
5~7日 |
備考
検体
- ※正確に血清0.5mLを専用容器に加え、混和後、遠心分離し、その上清を遮光容器に移し、直ちに凍結してください。
- 本検査は「*16」へ再委託をいたします.
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/ビタミンC
- 実施料:296
- 診療報酬区分:D007 60
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
容器
容器番号58:ビタミンC用容器
- 採取量: 0.5mL
- 添加剤: 0.8N過塩素酸
- 保管方法:冷蔵
- 有効期間:容器表示
- 主な検査項目: ビタミンC
参考文献
Lykkesfeldt, J. et al.: Analytical Biochemistry 229, 329, 1995.
検査項目解説
臨床的意義
強い還元作用を持つ水溶性ビタミンである。欠乏すると壊血病となる。
ビタミンC(VC)は、アスコルビン酸とも呼ばれ、強い還元作用を持つ水溶性ビタミンである。VCは、L-グロノラクトンオキシダーゼの作用でブドウ糖から合成されるが、ヒトやサルはこの酵素を持たないため体内で合成することができず、食物からの摂取に依存している。
VCは、野菜や柑橘類に多く含まれ、食事で摂取されると小腸から吸収され、体内に広く分布する。生体内でのVC総貯蔵量は約1,500 mgといわれ、その3 %にあたる約45 mgが日々代謝される。成人では一日に約50 mgのVCが必要とされるが、喫煙者では体内貯蔵量が少なくなる傾向があるため、一般に非喫煙者に比べ1.5~2倍の摂取が必要といわれる。
VCの主な作用に、鉄の吸収・貯蔵がある。また、コラーゲンタンパク質の架橋合成にはVCと鉄が必須であるため、欠乏すると結合組織がもろくなり、歯茎や鼻腔から出血を起こす壊血病といわれる病像を示す。壊血病は、現在ではまれとなったが、偏った食生活によるVCの欠乏で発症する。小児では歯や骨の発育が悪く、骨折を起こしやすくなり、成人では出血傾向、皮膚乾燥や紫斑が徐々に発生し、血管が脆くなるため、ルンペル・レーデ現象が陽性となる。また、人工栄養下の新生児にみられるVC欠乏症をMöller-Barlow(メラーバロー)病という。
VCはチロシンからカテコールアミンを合成する際にも必須で、アルコールや薬物などの解毒にも関与している。また、VCには免疫作用を増強する働きが知られ、欠乏すると感染症に罹患しやすくなるともいわれる。
なお、VCは食物として摂取する以外に薬剤や健康食品(サプリメント)、防腐剤としても広く用いられており、患者自身が自覚しないうちに摂取している可能性を考える必要がある。
尿中にVCが増加すると、尿糖や潜血反応に偽陰性をもたらすことがある。異常高値をみた場合には、採血ルートへの輸液成分混入の可能性を考慮する。
【低値を示す疾患】
壊血病性貧血,ビタミンC欠乏症
関連疾患
D53.2.1:壊血病性貧血 → D50-D53:栄養性・出血性貧血
E54.1:ビタミンC欠乏症 → E50-E64:その他の栄養欠乏疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.