WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

00053

血清鉄
(Fe)iron

3I010-0000-023-271

血液
2

遠心

 

血清
0.5

 

 

 

01

 

 

2週

冷蔵

比色法

μg/dL

M 50~200
F 40~180

包括11

D007 1

生Ⅰ

1~2日

項目
コード
検査項目

00053

血清鉄
(Fe)iron

3I010-0000-023-271

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
2

遠心

 

血清
0.5

 

 

 

01

 

 

2週

冷蔵

比色法
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

μg/dL

M 50~200
F 40~180

包括11

D007 1

生Ⅰ

1~2日

備考

検体

  • チャート参照:生化学検査・免疫血清学検査などにおいて、多項目同時依頼の際の必要血清量は、[0.45 + (0.05 x 依頼項目数)]mLが目安となります。

参考

  • チャート参照:透析管理料の対象項目です。
  • チャート参照:手術前管理料の対象項目です。
  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

診療報酬

  • 保険名称:血液化学検査/鉄(Fe)
  • 実施料:包括11
  • 診療報酬区分:D007 1
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)

チャート

多項目同時依頼の血清量目安(生化学検査・免疫血清学検査)

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

高橋隆一: 臨床検査 25, 617, 1981.

検査項目解説

臨床的意義

貧血の病態把握を行うための基本的な検査である。

 鉄(Fe)は、血色素(ヘモグロビン)を形成する重要な元素であり、トランスフェリンと結合して血液中を運搬されフェリチンやヘモジデリンの形で体内に貯蔵している。生体内のFeの総量は、およそ3,000~5,000 mgであり、その1/3弱がFe貯蔵タンパク質であるフェリチンなどと結合して、主に肝臓などの臓器中に貯蔵されている。残りの2/3がヘモグロビン鉄として存在し、血清Feは0.1 %程度である。

 女性は月経のために月に約20~30 mgのFeを失う。このためFe貯蔵量が減少しやすく、一般的に女性には貧血が多いといわれる。また、スポーツマンでは発汗中に鉄分が失われる上、過度の体動で溶血が起こるためFe欠乏状態に陥りやすい。

 鉄欠乏性貧血では、血清Feが低下するが、肝臓でのトランスフェリン合成は亢進し不飽和鉄結合能(UIBC)、総鉄結合能(TIBC)ともに高値となる。Fe飽和度は低く、フェリチンは低値をとる。また、真性多血症ではFeが動員されるため、貯蔵Feが減少し血清Feは低値になる。

 血清Fe高値の場合として、再生不良性貧血では骨髄内赤芽球の減少によりFeの利用低下を起こすため、Fe過剰となりフェリチンは増加する。TIBCやトランスフェリンは正常か、あるいは、やや低下する。鉄芽球性貧血もほぼ同様である。鉄過剰症であるヘモクロマトーシスではFe貯蔵量の増加により血清Feやフェリチン、Fe飽和度が著明な増加を示す。

 通常Fe代謝状態の把握には血清鉄やトランスフェリン、フェリチン、あるいはTIBCなどを同時に測定し病態を把握する。一般にFe、TIBCとUIBCの間には、次式が成り立つ。

[総鉄結合能]
 TIBC=Fe+UIBC

【高値を示す疾患】

鉄芽球性貧血ヘモクロマトーシス肝硬変症

【低値を示す疾患】

小球性貧血鉄欠乏性貧血

関連疾患

D64.3.2:鉄芽球性貧血 D60-D64:その他の貧血
E83.1.2:ヘモクロマトーシス E70-E90:代謝疾患
K74.6.13:肝硬変症 K70-K77:肝疾患
D50.8.2:小球性貧血 D50-D53:栄養性・出血性貧血
D50.9.2:鉄欠乏性貧血 D50-D53:栄養性・出血性貧血
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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