WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 有効治療濃度 採血時期 |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
26788 |
フェンタニル |
遠心
|
03 ↓
02 |
4週 凍 |
LC-MS/MS | ng/mL |
5~11日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
26788 |
フェンタニル |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
03 ↓
02 |
4週 凍 |
LC-MS/MS |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
ng/mL |
5~11日 |
備考
参考
- 主な商品名:アブストラル、イーフェンバッカル
「薬毒物検査」分野共通の特記事項
- [ご注意]血中薬物検査をご依頼の際は、分離剤入り採血管は使用しないでください(測定値が分離剤の影響を受ける場合があります)。
容器
容器番号03:汎用容器(分離剤なし)
- 容量: 5.5mL・9mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: 血中薬物濃度
(血清の場合)
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
久保田敬乃, 他: 炎症と免疫 24, (2), 135, 2016.
住谷昌彦: クリニックマガジン 43, (3), 15, 2016.
日本緩和医療学会: がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2014年版.
検査項目解説
臨床的意義
がんや術後の疼痛、麻酔における鎮痛に使用される医療用のオピオイド鎮痛剤である。過剰投与により重篤な換気低下が起こる。
1.作用
フェンタニル(C22H28N2O・C6H8O7)は、医療用のオピオイド鎮痛剤であり、その作用は強いため、強オピオイドとして中等度から高度のがん疼痛、麻酔における鎮痛の改善に用いられる。経皮、経口腔粘膜、静脈内、皮下、硬膜外、クモ膜下腔内への投与が可能な薬剤である。
主な作用機序として、μ,κ,δの3種類あるとされるオピオイド受容体のうち、μオピオイド受容体に作用することで、痛覚情報伝導経路の興奮が抑制され、鎮痛作用を示す。フェンタニルの鎮痛効果や副作用はモルヒネと類似しているが、副作用として眠気はあまりみられない。
本剤を静脈内投与した場合、モルヒネの約50~100倍の鎮痛作用があり、最大鎮痛効果に達する時間が約5分と即効性がある。成人へ静注投与(0.5~1.0 mg)の場合、効果は30~45分持続する。また、分子量が比較的小さく皮膚吸収が良好なため、貼付剤としても使用されており、本剤の貼付剤は、約17~48時間で最高血中濃度に達する。
2.禁忌
- 注射部位またはその周辺に炎症のある患者:硬膜外投与・くも膜下投与
- 敗血症の患者:硬膜外投与
- くも膜下投与中枢神経系疾患の患者:くも膜下投与
- 脊髄・脊椎に結核、脊椎炎および転移性腫瘍などの活動性疾患のある患者:くも膜下投与
- 筋弛緩剤の使用が禁忌の患者:静脈内投与・硬膜外投与・くも膜下投与
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者:静脈内投与・硬膜外投与・くも膜下投与
- 頭部外傷、脳腫瘍などによる昏睡状態のような呼吸抑制を起こしやすい患者:静脈内投与・硬膜外投与・くも膜下投与
- 痙攣発作の既往歴のある患者:静脈内投与・硬膜外投与・くも膜下投与
- 喘息患者:静脈内投与・硬膜外投与・くも膜下投与
- ナルメフェン塩酸塩水和物を投与中または投与中止後1週間以内の患者:静脈内投与・硬膜外投与・くも膜下投与
【主に用いられる疾患】
疼痛
【副作用】
不整脈,悪心および嘔吐,ショック
関連疾患
R52.9.8:疼痛 → R50-R69:全身症状・徴候
I49.9.2:不整脈 → I30-I52:その他の心疾患
R11:悪心および嘔吐 → R10-R19:消化器系・腹部の症状
R57.9.1:ショック → R50-R69:全身症状・徴候
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.