WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
01840 |
αフェトプロテイン |
遠心
|
01 |
12週 冷蔵 |
CLIA | ng/mL 10.0 以下 |
包括98 D009 2 生Ⅱ |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
01840 |
αフェトプロテイン |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
12週 冷蔵 |
CLIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
ng/mL 10.0 以下 |
包括98 D009 2 生Ⅱ |
2~3日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:腫瘍マーカー/α-フェトプロテイン(AFP)
- 実施料:包括98
- 診療報酬区分:D009 2
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
参考文献
Morota, K. et al.: Int. J. Biol. Markers 27, (1), 39, 2012.
検査項目解説
臨床的意義
肝細胞癌で上昇する腫瘍マーカーである。肝炎や肝硬変でも軽度~中等度に上昇をみる。
α-フェトプロテイン(AFP)は、胎児の肝臓およびヨークサック(卵黄嚢)で産生される胎生期特有の血清タンパク質である。
出生直後には血中で10,000 ng/mL前後の高値を示すが、その後速やかに減少して健常小児・成人には10 ng/mL以下のきわめて低濃度にしか存在しない。
AFPは一次構造においてアルブミンとの間に39 %の相同性を有し、種々の物質の生体内輸送や脂肪酸代謝への関与が推定されている。
AbelevおよびTatarinovが、肝細胞癌において血中AFPが増量することを見出して以来、その腫瘍マーカーとしての有用性は高く評価されている。
血中AFP濃度400 ng/mLを超える例では肝細胞癌の可能性がきわめて高い。ちなみにAFP値の上昇する良性疾患もその多くは肝疾患である。慢性肝炎で軽度(~100 ng/mL)、肝硬変で中等度(~400 ng/mL)の上昇を呈するが、これらは肝細胞壊死後の肝再生によるものと推定されている。また、妊娠後期には、胎児が産生したAFPが母体中にも検出される。妊婦の血中には胎児由来のAFPが検出され、妊娠後期にはかなりの高値となる。
さらに、原発性肝細胞癌由来AFPと、肝硬変やヨークサック腫瘍由来AFPの各糖鎖構造の相違を、レクチン親和性の差から鑑別することが可能となっている(AFPレクチン分画の項を参照)。
【高値を示す疾患】
肝癌,肝硬変症,肝炎,肝障害,妊娠
関連疾患
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
Z33.1:妊娠 → Z30-Z39:妊娠による影響
C22.0.1:肝癌 → C15-C26:消化器腫瘍
K74.6.13:肝硬変症 → K70-K77:肝疾患
K75.9.2:肝炎 → K70-K77:肝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.