WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

01840

αフェトプロテイン
(AFP)alpha-fetoprotein

5D015-0000-023-051

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

12週

冷蔵

CLIA

ng/mL

10.0 以下

包括98

D009 2

生Ⅱ

2~3日

項目
コード
検査項目

01840

αフェトプロテイン
(AFP)alpha-fetoprotein

5D015-0000-023-051

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

12週

冷蔵

CLIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

ng/mL

10.0 以下

包括98

D009 2

生Ⅱ

2~3日

備考

参考

  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/α-フェトプロテイン(AFP)
  • 実施料:包括98
  • 診療報酬区分:D009 2
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

Morota, K. et al.: Int. J. Biol. Markers 27, (1), 39, 2012.

検査項目解説

臨床的意義

肝細胞癌で上昇する腫瘍マーカーである。肝炎や肝硬変でも軽度~中等度に上昇をみる。

 α-フェトプロテイン(AFP)は、胎児の肝臓およびヨークサック(卵黄嚢)で産生される胎生期特有の血清タンパク質である。

 出生直後には血中で10,000 ng/mL前後の高値を示すが、その後速やかに減少して健常小児・成人には10 ng/mL以下のきわめて低濃度にしか存在しない。

 AFPは一次構造においてアルブミンとの間に39 %の相同性を有し、種々の物質の生体内輸送や脂肪酸代謝への関与が推定されている。

 AbelevおよびTatarinovが、肝細胞癌において血中AFPが増量することを見出して以来、その腫瘍マーカーとしての有用性は高く評価されている。

 血中AFP濃度400 ng/mLを超える例では肝細胞癌の可能性がきわめて高い。ちなみにAFP値の上昇する良性疾患もその多くは肝疾患である。慢性肝炎で軽度(~100 ng/mL)、肝硬変で中等度(~400 ng/mL)の上昇を呈するが、これらは肝細胞壊死後の肝再生によるものと推定されている。また、妊娠後期には、胎児が産生したAFPが母体中にも検出される。妊婦の血中には胎児由来のAFPが検出され、妊娠後期にはかなりの高値となる。

 さらに、原発性肝細胞癌由来AFPと、肝硬変やヨークサック腫瘍由来AFPの各糖鎖構造の相違を、レクチン親和性の差から鑑別することが可能となっている(AFPレクチン分画の項を参照)。

【高値を示す疾患】

肝癌肝硬変症肝炎肝障害妊娠

関連疾患

K76.9.4:肝障害 K70-K77:肝疾患
Z33.1:妊娠 Z30-Z39:妊娠による影響
C22.0.1:肝癌 C15-C26:消化器腫瘍
K74.6.13:肝硬変症 K70-K77:肝疾患
K75.9.2:肝炎 K70-K77:肝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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