WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

01500

シアリルLeX-i抗原
(SLX)sialyl Lewis X-i antigen

5D175-0000-023-006

溶血不可

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

01

 

02

 

 

 

12週

IRMA(ビーズ固相法)

U/mL

38.0 以下

包括140

D009 13

生Ⅱ

2~4日

項目
コード
検査項目

01500

シアリルLeX-i抗原
(SLX)sialyl Lewis X-i antigen

5D175-0000-023-006

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法

溶血不可

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

01

 

02

 

 

 

12週

IRMA(ビーズ固相法)
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

U/mL

38.0 以下

包括140

D009 13

生Ⅱ

2~4日

備考

検体

  • 溶血検体でのご依頼は避けてください。

参考

  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/シアリルLex-i抗原(SLX)
  • 実施料:包括140
  • 診療報酬区分:D009 13
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

井村裕夫, 他: 癌と化療 14, 1322, 1987.

検査項目解説

臨床的意義

肺腺癌をはじめとする腺癌で高値を示す腫瘍マーカーであるが、胆のう癌や膵癌、卵巣癌に有用である。膵癌の鑑別においてはLewis血液型の影響を受けないとされる。

 シアリルLex-i抗原(SLX)は、1978年SolterとKnowlesにより見出された胎児性抗原SSEA-1(stage-specific embryonic antigen-1)の糖鎖末端にシアル酸の付加した高分子糖タンパクで、福士ら(1985年)の作製したモノクローナル抗体FH-6により認識される。

 なお、同じ糖鎖抗原であってもCA19-9やその類似抗原が構造上Ⅰ型糖鎖に分類されるのに対して、SLXはⅡ型糖鎖に属する抗原である。糖鎖の基幹部分はガラクトース(Gal)とN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)より構成されるが、Ⅰ型糖鎖はGalβ1→3GlcNAcβを、Ⅱ型糖鎖はGalβ1→4GlcNAcβを繰り返し構造単位とする。いわば1→4では直鎖状に糖鎖が伸びるのに対し、1→3では斜めに伸びる形をとっている。個体発生においてはⅡ型糖鎖の方がより早期から存在するとされている。

 こうした両者の違いは腫瘍マーカーとしての特性にも反映しており、SLXは膵癌をはじめとする消化器系癌にも出現するものの、むしろ肺癌や卵巣癌などの腺癌患者血清中に高頻度に増加する点が注目される。良性疾患における偽陽性率は低く、Ⅰ型糖鎖抗原のようにLewis血液型の影響を受けることもない。

【高値を示す疾患】

胆のう癌膵癌卵巣癌肝癌肺癌

関連疾患

C22.0.1:肝癌 C15-C26:消化器腫瘍
C34.9.12:肺癌 C30-C39:呼吸器腫瘍
C23.2:胆のう癌 C15-C26:消化器腫瘍
C25.9.3:膵癌 C15-C26:消化器腫瘍
C56.5:卵巣癌 C51-C58:女性生殖器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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