WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

05223

高感度PSAprostate specific antigen

5D305-0000-023-051

血液
1

遠心

 

血清
0.3

01

 

02

 

 

12週

CLIA

ng/mL

4.00 以下

包括121

D009 9

生Ⅱ

2~3日

項目
コード
検査項目

05223

高感度PSAprostate specific antigen

5D305-0000-023-051

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

血清
0.3

01

 

02

 

 

12週

CLIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

ng/mL

4.00 以下

包括121

D009 9

生Ⅱ

2~3日

備考

方法

  • 測定レンジ:0.008~∞ ng/mL

参考

  • 前立腺癌診断のカットオフ値としては“10.0ng/mL”が推奨されています。
  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/前立腺特異抗原(PSA)
  • 実施料:包括121
  • 診療報酬区分:D009 9
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合


■ 「9」の前立腺特異抗原(PSA)は、診察、腫瘍マーカー以外の検査、画像診断等の結果から、前立腺癌の患者であることを強く疑われる者に対して検査を行った場合に、前立腺癌の診断の確定又は転帰の決定までの間に原則として、1回を限度として算定する。ただし、前立腺特異抗原(PSA)の検査結果が4.0ng/mL以上であって前立腺癌の確定診断がつかない場合においては、3月に1回に限り、3回を限度として算定できる。なお、当該検査を2回以上算定するに当たっては、検査値を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

診察、腫瘍マーカー以外の検査、画像診断等の結果から、前立腺癌の患者であることを強く疑われる者に対して検査を行った場合に、前立腺癌の診断の確定または転帰の決定までの間に原則として、1回を限度として算定できます。ただし、「PSA」の検査結果が4.0ng/mL以上であって前立腺癌の確定診断がつかない場合は、3月に1回に限り、3回を上限として算定できます。
当該検査を2回以上算定するに当たっては、検査値を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

Witherspoon, L. R. and Lapeyrolerie, T.: J. Urol. 157, 1322, 1997.
武田 悟, 他: Prog. Med. 21, (9), 2279, 2001.

検査項目解説

臨床的意義

前立腺癌で著明に増加するマーカーである。前立腺肥大でも上昇するが、10.0 ng/mlを超える場合には前立腺癌を強く疑う。

 前立腺特異抗原(PSA)は、Wangら(1979年)によって良性肥大症の前立腺組織から分離・精製された分子量33,000~34,000、等電点6.9の糖タンパクである。

 ヒト前立腺組織のみに存在し、特に腺・導管の内腔上皮、前立腺分泌物に局在することが免疫組織化学的に確かめられている。

 血中PSA値は、前立腺癌患者で著明に増加し、病勢をよく反映して変動することから、その診断、予後判定および経過観察の指標となる。

 手術後のモニタリングなどでは再発を早期に発見することが重要になるため、検出感度において低濃度のPSAを検出することが必要になる。PSA検査は検出感度が0.008 ng/mLであり、低濃度のPSAを検出するのに優れているため、手術や化学療法、物理療法などの治療後の微量のPSAの患部からの逸脱を測定することができる。また、前立腺癌患者のcut-off値として10.0 ng/mLという値が設けられているため、良性疾患の鑑別から前立腺癌の早期発見、治療後のモニタリングや再発の推測に有用であり、広い範囲での適用が可能である。

 直腸内指診(DRE)直後には一過性にPSA高値を示す場合があるため、検体採取は避けた方がよい。

 治療後の経過観察指標としてPSA倍加時間(PSA doubling time:PSADT)が算出される。一般に遠隔転移がある患者や予後不良の患者では、倍加時間が短いとの報告がある。

【高値を示す疾患】

前立腺癌前立腺肥大症

関連疾患

C61.5:前立腺癌 C60-C63:男性生殖器腫瘍
N40.2:前立腺肥大症 N40-N51:男性生殖器の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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