WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

03611

シアリルTn抗原
(STN)
2024年8月19日より受託一時中断sialyl Tn antigen

5D153-0000-023-005

血液
1

遠心

 

血清
0.3

01

 

02

 

 

12週

RIA(ビーズ固相法)

U/mL

45.0 以下

包括146

D009 16

生Ⅱ

3~8日

項目
コード
検査項目

03611

シアリルTn抗原
(STN)
2024年8月19日より受託一時中断sialyl Tn antigen

5D153-0000-023-005

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

血清
0.3

01

 

02

 

 

12週

RIA(ビーズ固相法)
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

U/mL

45.0 以下

包括146

D009 16

生Ⅱ

3~8日

備考

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/シアリルTn抗原(STN)
  • 実施料:包括146
  • 診療報酬区分:D009 16
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

井村裕夫, 他: 癌と化療 16, 3213, 1989.

検査項目解説

臨床的意義

特に卵巣癌と再発性胃癌に有用な腫瘍マーカーである。卵巣癌全体では陽性率が低いものの、粘液性嚢胞腺癌では高値を示す。

 がん細胞において細胞の悪性化により糖鎖合成不全を生じ、その前駆体が蓄積することはよく知られている。一例としてシアリル(シアロシル)Tn抗原(STN)の存在が挙げられる。

 STNは、アミノ酸であるserineあるいはthreonineと糖鎖がO-glycoside結合したムチン性糖タンパクの前駆体構造Tn抗原の末端(母核糖鎖)にシアル酸が付加されたものである。Tn抗原末端がシアル酸に修飾されると、正常細胞に見られ、その後の糖鎖合成が進展せずにSTNが細胞内に蓄積し、一部は血中に流出すると考えられている。

 母核糖鎖に属するSTNは、CA19-9やシアリルLex-i抗原(SLX)のような従来臨床応用が進められてきたⅠ型またはⅡ型の基幹構造を有するN-glycoside結合型の糖鎖抗原に比べ、より初期段階の糖鎖合成異常に由来する腫瘍関連抗原であり、良性疾患における偽陽性率が低く、がん特異性の高い点で注目される。

 血中STN値の異常については卵巣癌に高い陽性率を示す報告が多くなされ、臨床的意義が認められてきた。また、術前STN陽性例が陰性例に比して予後不良であり、その予後を推定する独立した因子であることも明らかになっている。婦人科領域以外のがんでは特に再発胃癌に高い陽性率が得られている。

【高値を示す疾患】

胃癌卵巣癌大腸癌膵癌子宮癌

関連疾患

C18.9.12:大腸癌 C15-C26:消化器腫瘍
C25.9.3:膵癌 C15-C26:消化器腫瘍
C55.1:子宮癌 C51-C58:女性生殖器腫瘍
C16.9.8:胃癌 C15-C26:消化器腫瘍
C56.5:卵巣癌 C51-C58:女性生殖器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

INFORMATION

※ 3年分のINFORMATION へのLinkを掲載しています.

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