WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

27468

抗p53抗体p53-autoantibodies

5D560-0000-023-052

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

1週

冷蔵

CLEIA

U/mL

1.30 以下

包括163

D009 22

生Ⅱ

2~3日

項目
コード
検査項目

27468

抗p53抗体p53-autoantibodies

5D560-0000-023-052

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

1週

冷蔵

CLEIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

U/mL

1.30 以下

包括163

D009 22

生Ⅱ

2~3日

備考

参考

  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/抗p53抗体
  • 実施料:包括163
  • 診療報酬区分:D009 22
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合


■ 「22」の抗p53抗体は、食道癌、大腸癌又は乳癌が強く疑われる患者に対して行った場合に月1回に限り算定できる。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

橋本礼輔, 他: 医学と薬学 75, (8), 955, 2018.

検査項目解説

臨床的意義

癌抑制遺伝子p53の変異により生じた異常タンパク質に対する抗体である。既存の腫瘍マーカーとは相補的で、食道、大腸、乳癌で早期から上昇する。

 抗p53抗体は、がん抑制遺伝子であるp53遺伝子が変異して生じた、異常タンパク質に対する抗体である。

 p53蛋白は、分子量53,000で、393個のアミノ酸からなる核内タンパク質である。p53蛋白は、第17番染色体(17p13.1)に局在するがん抑制遺伝子p53遺伝子により産生され、細胞周期進行の制御、遺伝子修復酵素の活性化、アポトーシス誘導能など多彩な働きがあり、遺伝子の異常から生体を守る機能を持っている。

 p53遺伝子に突然変異が発生し、変異型p53蛋白が産生されると、正常なp53蛋白の機能が損なわれ、がんが発生すると考えられている。

 ヒトがん細胞におけるp53遺伝子変異は、大腸、胃、食道、乳腺、肺、脳など多様な臓器に認められ、異常な機能を獲得した変異型p53蛋白の蓄積が、種々の腫瘍組織において観察されている。そして血中の抗p53抗体出現は、p53遺伝子変異と非常に高い相関が報告されている。これは、正常細胞にはp53蛋白はごく少量しか存在しないのに対し、p53遺伝子に変異が生じることで半減期が延長した結果、変異型p53蛋白が細胞核内に蓄積し、さらに高次構造の変化に起因して抗p53抗体が出現するためと考えられている。このように、がん組織で起こっている遺伝子変異を、間接的に血中抗体で測定可能な点が本項目の特徴である。

【高値を示す疾患】

食道癌大腸癌乳癌

関連疾患

C15.9.6:食道癌 C15-C26:消化器腫瘍
C18.9.12:大腸癌 C15-C26:消化器腫瘍
C50.9.8:乳癌 C50-C50:乳癌
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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