WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
08007 |
プロカルシトニン |
遠心
|
01 ↓
02 |
13カ月 凍 |
ECLIA | ng/mL 0.05 以下 |
276 D007 59 生Ⅰ |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
08007 |
プロカルシトニン |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 ↓
02 |
13カ月 凍 |
ECLIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
ng/mL 0.05 以下 |
276 D007 59 生Ⅰ |
2~3日 |
備考
検体
- EDTA血漿、ヘパリン血漿も検査可。
基準
- 敗血症(細菌性)の鑑別診断のカットオフ値:0.50ng/mL未満
敗血症(細菌性)の重症度判定のカットオフ値:2.00ng/mL以上
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/プロカルシトニン(PCT)定量
- 実施料:276
- 診療報酬区分:D007 59
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
敗血症(細菌性)を疑う患者を対象として測定した場合に算定できます。
「エンドトキシン」、「プロカルシトニン」、「プレセプシン」を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定できます。
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
齋藤大輔,他: 医学と薬学 62, (2), 323, 2009.
検査項目解説
臨床的意義
細菌性敗血症で上昇するポリペプチドを測定する検査である。ウイルスや真菌感染、膠原病、腫瘍熱などとの鑑別や重症度判定に有用である。
プロカルシトニン(PCT)は、カルシトニンの前駆物質であり、アミノ酸116個からなる分子量13,000のポリペプチドである。PCTは通常、甲状腺C細胞で生成され、両端のペプチドが切断されて、ホルモンとして有名なカルシトニン(CT)となる。
CTは、破骨細胞に作用して骨吸収作用を抑制、血中カルシウム濃度を低下させる作用を持つが、PCT自身にはCTのような活性はなく、ほとんど全てがCTに分解されてしまうため、通常、血中にPCTの形で検出されることはない。しかし、細菌感染症のような非常事態では、全身の細胞がPCTを産生するため、細菌性敗血症のマーカーとして活用される。
PCTはウイルスや真菌、抗酸菌による感染症では上昇しにくいため、これらの感染症と細菌性敗血症の鑑別診断に有用である。同じ敗血症でも、細菌感染に限られる理由は、細菌感染によって増加した炎症性サイトカインなどの刺激によって、PCTが血中に放出されるが、細菌感染特有の防御機構のためと考えられている。また、PCTは、全身性エリテマトーデス、成人Still病、ANCA関連腎炎などの自己免疫性疾患でも上昇しやすいため、発熱の鑑別に有用とされる。さらに、ステロイドや免疫抑制剤によって、医原性に免疫能が低下した状態でも、重症細菌性敗血症が起これば上昇がみられる。
PCTは、細菌感染後2~4時間程度で上昇しはじめ、血中半減期は22~30時間といわれている。代表的な急性相反応物質であるCRPと比較すると、より早期に上昇し滞留期間も長いため、細菌性敗血症が疑われる場合は、血液培養とともに実施が推奨される。基準値は2本立てになっており、細菌性敗血症であるかを鑑別するための値(0.50 ng/mL未満)と、重症細菌性敗血症としてのcut-off値(2.00 ng/mL以上)を使い分ける必要がある。
【高値を示す疾患】
敗血症
関連疾患
A41.9.3:敗血症 → A30-A49:細菌性疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.