WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

04107

尿中アルブミンalbumin

3A015-0000-004-061

 

蓄尿
0.5

 

25

8週

冷蔵

TIA

mg/day

22.0 以下

99

D001 9

尿便

2~3日

項目
コード
検査項目

04107

尿中アルブミンalbumin

3A015-0000-004-061

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法

 

蓄尿
0.5

 

25

8週

冷蔵

TIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

mg/day

22.0 以下

99

D001 9

尿便

2~3日

備考

依頼

  • 1日蓄尿量を明記してください。

参考

  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

診療報酬

  • 保険名称:尿中特殊物質定性定量検査/アルブミン定量(尿)
  • 実施料:99
  • 診療報酬区分:D001 9
  • 判断料区分:尿・糞便等検査

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 「8」のトランスフェリン(尿)、「9」のアルブミン定量(尿)及び「15」のIV型コラーゲン(尿)は、糖尿病又は糖尿病性早期腎症患者であって微量アルブミン尿を疑うもの(糖尿病性腎症第1期又は第2期のものに限る。)に対して行った場合に、3月に1回に限り算定できる。なお、これらを同時に行った場合は、主たるもののみ算定する。

「尿中トランスフェリン」、「尿中アルブミン」は、糖尿病患者または糖尿病性早期腎症患者であって微量アルブミン尿を疑うもの(糖尿病性腎症第1期または第2期のものに限る)に対して行った場合に、3月に1回に限り主たるもののみ算定できます。

容器

容器番号25:尿一般容器

  • 容量: 10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 尿一般検査

参考文献

櫻林郁之介, 他: 日本臨牀 42, (春季臨増), 1214, 1984.

検査項目解説

臨床的意義

試験紙法で検出されない微量の尿中アルブミンを定量する。腎糸球体障害、特に糖尿病性腎症の早期発見に有用である。

 糖尿病の三大合併症のひとつとして、糖尿病性腎症が知られている。従来、この診断には試験紙による尿タンパクの定性検査法が広く用いられてきた。しかし、尿タンパク定性検査が陰性でも、すでに腎臓の組織学的変化が始まっている場合が多く、陽性が認められる頃にはかなり進行している症例が少なくない。

 尿中アルブミンは、腎糸球体障害の進行に伴い尿中排泄量が増加する物質である。本検査は、尿中微量アルブミンとも呼ばれ、試験紙法で検出される以前の軽度腎障害を判定できる利点を持つ。

 尿中アルブミンの測定法にはTIA法が用いられている。一般に尿試験紙の感度は300 μg/mL程度であるが、本法では1 μg/mL程度まで検出できる高感度な測定系であり、糖尿病による糸球体の病変を早期に検出することが可能である。腎症の早期発見により適切な処置を行えば、重度の腎障害や人工透析への進行を遅らせることが可能と考えられる。

 結果の評価に関してはアルブミン排泄率(albumin excretion rate:AER)がよく用いられる。AERはμg/minで表わされ、通常24時間蓄尿し、それを1分当たりの量に換算することにより求められる。厚生労働省糖尿病調査研究合併症班の基準によると、24時間蓄尿では15 μg/min以下が正常とされている。

【高値を示す疾患】

糖尿病性腎症ネフローゼ症候群糸球体腎炎腎硬化症ループス腎炎

関連疾患

N08.5.1:ループス腎炎 N00-N08:糸球体疾患
E14.2.3:糖尿病性腎症 E10-E14:糖尿病
N04.9.3:ネフローゼ症候群 N00-N08:糸球体疾患
N05.9.1:糸球体腎炎 N00-N08:糸球体疾患
N26.4:腎硬化症 N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

フリーワード検索

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記載内容について

記載内容について

検査項目名称

すでに日本語化しているドイツ語はそのままとし,それ以外のものはアメリカ英語読みに従いました.ただし,アイソザイムのようにほぼ日本語化している検査項目名称については慣例に従いました.また,略号が通例化しているものは,略号をもって検査項目名称としました.

「検査項目名」欄:JLAC10コード

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

検査材料に関する主な用語

検査材料 概要
血液 検査のために採取していただく肘静脈血を表します.
~加血液 採血後,直ちに添加剤と混和した血液を表します.
添加剤の種類により,「EDTA加血液」,「ヘパリン加血液」,「クエン酸加血液」,「NaF加血液」などと表示します(所定の添加剤入り弊社指定容器に血液を採取してください).遠心分離は不要です.
~血漿 採血後,直ちに添加剤と混和し遠心分離によって得られた上清を表します.添加剤の種類により,「EDTA血漿」,「ヘパリン血漿」,「クエン酸血漿」などと表示します.なお,単に「血漿」とあるものについては,「備考」欄に添加剤の種類を別記しています.
血清 採血後,室温で静置し,凝固を確認後,遠心分離によって得られた上清を表します.特に添加剤を用いる必要のある場合は,その旨を「備考」欄に記載しています.
尿 原則として自然排尿された尿を表します.なお,「蓄尿」を要する場合は,「備考」欄に使用する防腐剤の種類を別記しています.採尿方法については,以下を参考としてください.
1) 普通尿の場合: 新鮮尿を清潔な乾燥した容器に直接排尿するか,清潔な乾燥した携帯便器に排尿させ,指定の検体容器に直接移し替えます.
2) 中間尿の場合: 清潔な排尿容器を手に持ち,放尿を開始します.最初は便器に排尿し,大体排尿が半ばに達した頃,排尿を中断せずにそのまま採尿容器に放尿し,終わりに近づいた頃,再び便器に放尿します.
3) 無菌尿の場合: 男女とも陰部を刺激の少ない消毒液で洗浄しておき,清潔で乾燥した容器に中間尿を採尿します.細菌検査などの場合には,膀胱カテーテル法を用いて採尿しても構いません.

「容器」欄の番号

検体採取および提出時に用いる容器の種類は,巻末「容器一覧表」の頁に掲載する容器番号で表しています.また,容器番号の網掛け色は容器キャップの色を表しています.

「保存方法」欄の用語

提出材料の保存条件です(採取した材料そのものの保存条件ではありません).検査項目によっては,検査成績が保存状態の影響を明らかに受けるものもありますので,お取り扱いにご注意ください.

必ず凍結(-10℃以下)保存してください.凍結温度指定のあるものは,その旨を記載しています.なお,凍結指定の項目については原則として単独検体でのご提出をお願いします.
冷蔵 4℃前後で保存してください.また,数日以上にわたって保存される場合は,凍結していただくようお願いします.なお,凍結不可の材料については,その旨を記載しています.
常温 常温保存してください(20℃前後).

「保存方法」欄:検体の安定性

適正な検査結果をお届けすることができる,検体採取後における提出用材料の保存安定性の維持期間です.

「基準値」欄の用語

M:男性(Male) F:女性(Female)

「基準値」欄の単位記号

L liter(=1,000mL)
dL deciliter(=100mL)
mL milliliter
mm3 cubicmillimeter
μ3 cubicmicron
g gram
mg milligram(=0.001g)
μg microgram(=0.001mg)
ng nanogram(=0.001μg)
pg picogram(=0.001ng)
U Unit
UA Allergen Unit
mU milli Unit(=0.001U)
μU micro Unit(=0.001mU)
IU International Unit
AU Arbitrary Unit
BU Bethesda Unit
RLU Relative Light Unit
R.U. RPR Units
T.U. Titer Units
U mmol millimole(=0.001mol)
μmol micromole(=0.001mmol)
nmol nanomole(=0.001μmol)
pmol picomole(=0.001nmol)
fmol femtomole(=0.001pmol)
mEq milli Equivalent
FE Fibrinogen Equivalent
BCE Bone Collagen Equivalent
mOsm milli Osmole
sec second
U min minute
h hour
% percent
permill
SI Stimulation Index
cpm count per minute
RBC Red Blood Cell
LogIU Log International Unit

マーク表記の一覧

マーク一覧
倫理対象 遺伝学的検査など倫理的な配慮が必要な項目です.
曜日指定 指定曜日のみ受託可能です.
単独検体 他の項目とは別に,専用の検体としてご提出ください.
複数検体 ペア検体での出検が必要な項目です.
指定容器 必ず指定容器でご提出ください.
溶血不可 溶血検体は検査値に影響を及ぼすため避けてください.
酸性蓄尿不可 酸性蓄尿は検査値に影響を及ぼす場合がありますので避けてください.
開栓不可 コンタミネーション防止などのため,検体採取後は容器を開栓しないでください.
遠心 遠心分離してください.
冷遠 冷却下(4℃)で遠心分離してください.
遮光 直射日光や蛍光灯などを避け,遮光した容器でご提出ください.
診療報酬算定における,慢性維持透析患者外来医学管理料の包括対象となる項目です.
診療報酬算定における,手術前医学管理料の包括対象となる項目です.
FAX 緊急報告値が検出された場合に,速やかにご報告する項目です.
総合検査依頼書(弊社の標準的な依頼書)のマークチェックでご依頼が可能な項目です.
指定依頼書 使用する依頼書の種類に指定があります.備考欄に記しています.
専用依頼書 使用する依頼書の種類が通常外です.専用の依頼書があります.
遺伝学依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【遺伝子検査】」です.
先天依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【先天異常・染色体検査】」です.
本年度版で新たに掲載された検査項目です.