WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
26654 |
尿中L型脂肪酸結合蛋白 |
|
25 |
凍 |
LA(ラテックス凝集比濁法) | μg/g・Cr 8.4 以下 |
210 D001 19 尿便 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
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26654 |
尿中L型脂肪酸結合蛋白 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
|
25 |
凍 |
LA(ラテックス凝集比濁法) |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/g・Cr 8.4 以下 |
210 D001 19 尿便 |
2~3日 |
備考
報告
- クレアチニン補正値(μg/g・Cr)および濃度(ng/mL)をご報告します。濃度が0.50ng/mL未満の場合は、0.50ng/mLを用いてクレアチニン補正し、未満を付記してご報告します。
参考
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
診療報酬
- 保険名称:尿中特殊物質定性定量検査/L型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)(尿)
- 実施料:210
- 診療報酬区分:D001 19
- 判断料区分:尿・糞便等検査
原則として3月に1回に限り算定できます。ただし、医学的な必要性からそれ以上算定する場合は、その詳細な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。
容器
容器番号25:尿一般容器
- 容量: 10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 尿一般検査
参考文献
山田 暁, 他: 日本臨床検査自動化学会会誌 43, (3), 252, 2018.
検査項目解説
臨床的意義
近位尿細管上皮細胞に発現し、細胞内で脂質輸送を担うタンパク質である。腎障害の重症度に比例して尿中に排泄される。
肝臓型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)は、分子量14,000~15,000の細胞質内タンパク質である。
FABPは、脂肪酸など疎水性リガンドと可逆的に結合し、脂質をミトコンドリアなどβ酸化の場に輸送する役割を担っている。現在、9つのアイソタイプが知られ、最初に発見された臓器によって、心臓型(H-FABP)、肝臓型(L-FABP)、腸型(I-FABP)などと命名されているが、必ずしも発見された臓器に局在しているわけではない。
L-FABPは肝臓型ではあるが、腎臓の近位尿細管上皮にも多く含まれ、腎臓が微小循環障害などのストレスを受けると、尿中へと放出される。尿タンパクやクレアチニンなど、従来の腎機能マーカーが腎障害を受けた結果を反映するのに対し、L-FABPは尿細管に負荷されたストレスの程度を反映するといわれている。
尿中L-FABPは、糖尿病性・非糖尿病性を問わず腎障害の早期、有意なタンパク尿出現以前から上昇する。急性腎障害(AKI)でも有意に上昇すると報告されており、高値の患者は進行が早いという。さらに、間質尿細管障害の程度を反映し、造影剤による腎疾患の発症予測に有用との報告がある。
【高値を示す疾患】
糖尿病性腎症,糸球体疾患,急性腎障害
関連疾患
E14.2.3:糖尿病性腎症 → E10-E14:糖尿病
N00-N08:糸球体疾患 → N00-N08:糸球体疾患
N28.8.2:急性腎障害 → N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.