WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
26908 |
抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体 |
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
FEIA | IU/mL 陰性(-) |
251 D014 32 免疫 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
26908 |
抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
FEIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
IU/mL 陰性(-) |
251 D014 32 免疫 |
2~3日 |
備考
検体
- EDTA血漿、ヘパリン血漿も検査可。
基準
- 疑陽性3.5~5.0
陽性5.1 以上
診療報酬
- 保険名称:自己抗体検査/抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)
- 実施料:251
- 診療報酬区分:D014 32
- 判断料区分:免疫学的検査
急速進行性糸球体腎炎の診断、または経過観察のために測定した場合に算定できます。
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
参考文献
平田寛之, 他: 医学と薬学 66, (6), 1099, 2011.
宮原涼馬, 他: 医学と薬学 73, (1), 91, 2016.
検査項目解説
臨床的意義
急速進行性腎炎、巣状壊死性腎炎、半月体形成性腎炎など予後不良な血管炎の診断、経過観察に用いられる自己抗体である。
抗好中球細胞質抗体(ANCA)は、好中球の塗抹スライドを用いた間接蛍光抗体法により検出される自己抗体である。好中球の細胞質が顆粒状に染色されるcytoplasmic-anti-neutorophil cytoplasmic antibody(C-ANCA)と細胞核周辺がびまん性に染色されるPerinuclear-ANCA(P-ANCA)に大別される。
P-ANCAの対応抗原は主にミエロペルオキシダーゼ(MPO)であることから、別名MPO-ANCAとも呼ばれる。P-ANCAは半月体形成性腎炎、巣状壊死性腎炎などで高頻度に検出されるが、いずれも血管炎を主体とする病態であるため、これらはANCA関連血管炎とも呼ばれる。
P-ANCAが陽性の場合は、急速に腎炎から腎不全へと進行するため、早期に免疫抑制療法などの処置を検討すべきである。他疾患との鑑別には、C-ANCA検索や病理組織診が必要である。P-ANCAの陽性率は、半月体形成腎炎で80 %以上、アレルギー性肉芽腫性腎炎で30~60 %といわれる。健常者でも陽性となる場合があるため、診断には検尿はじめ他の検査所見も考慮する必要がある。
【陽性を示す疾患】
多発血管炎性肉芽腫症,急速進行性糸球体腎炎,グッドパスチャー症候群,全身性強皮症,半月体形成性糸球体腎炎
関連疾患
M31.0.1:グッドパスチャー症候群 → M30-M36:全身性結合組織疾患
M34.0.1:全身性強皮症 → M30-M36:全身性結合組織疾患
N05.7.1:半月体形成性糸球体腎炎 → N00-N08:糸球体疾患
M31.3.3:多発血管炎性肉芽腫症 → M30-M36:全身性結合組織疾患
N01.9.1:急速進行性糸球体腎炎 → N00-N08:糸球体疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.