WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

26054

抗ARS抗体anti-ARS antibody

5G121-0000-023-023

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

18日

冷蔵

EIA

陰性(-)
index 25.0 未満

包括190

D014 23

免疫

3~9日

項目
コード
検査項目

26054

抗ARS抗体anti-ARS antibody

5G121-0000-023-023

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

18日

冷蔵

EIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

陰性(-)
index 25.0 未満

包括190

D014 23

免疫

3~9日

診療報酬

  • 保険名称:自己抗体検査/抗ARS抗体
  • 実施料:包括190
  • 診療報酬区分:D014 23
  • 判断料区分:免疫学的検査

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 「23」の抗ARS抗体と「12」の抗Jo-1抗体定性、同半定量又は同定量を併せて実施した場合は主たるもののみ算定する。

「抗ARS抗体」と「抗Jo-1抗体」を併せて実施した場合は主たるもののみ算定できます。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

吉藤 元: 医学のあゆみ 239, (1), 71, 2011.

検査項目解説

臨床的意義

骨格筋に特異的な自己抗体8種のうち、5種類を網羅的に測定する検査である。抗Jo-1抗体を含み、PM/DMの25~30 %で陽性を示す。

 抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)抗体は、アミノ酸とそれに対するtRNAの結合を触媒する酵素群であり、それぞれのアミノ酸に対し約20種類のARSが知られている。

 多発性筋炎(polymyositis:PM)は、自己免疫疾患のひとつで、主に体幹や四肢の近位筋(大腿、上腕など)を中心に、慢性に進行する筋力低下と筋委縮を来す難病である。PMに皮疹を伴う病態を特に皮膚筋炎(dermatomyositis:DM)と呼ぶ。本邦の統計では全国に約2万人のPM/DM患者がおり、男女比は約1:3で、中年以降の女性に多い疾患である。

 PM/DMに認められる自己抗体としては、筋炎特異的自己抗体(MSA)と、他の自己免疫疾患でもみられる筋炎関連自己抗体(MAA)が知られている。このうちMSAには多くの種類があり、本項目である抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)抗体はそのうちのひとつである。

 古くからPM/DMの血中マーカーとして知られる抗Jo-1抗体は、ヒスチジルtRNA合成酵素を認識する抗体であり、抗ARS抗体の一種と考えることができる。

 抗ARS抗体陽性患者では、抗合成酵素抗体症候群(ASS)あるいは抗ARS抗体症候群という、特徴的な症候群を呈する。筋炎の他に間質性肺炎を高頻度に合併し、慢性化しやすいことでも知られ、レイノー現象や多発関節炎、手指の特異的な変形を伴うなど特徴的な身体的症状が報告されている。

 現在、抗ARS抗体には8種類が知られており、本検査はEIA法によりそのうち5種類、抗Jo-1、抗PL-7、抗PL-12、抗EJ、抗KS抗体を網羅的に検出するものである。個々の抗体を個別に定量することはできない。残りの3つの抗体である抗OJ、抗Ha(抗YRS)、抗Zo抗体は報告例がほとんどないなどの理由で、本検査には含まれていない。

 PM/DM患者の約25~30 %に抗ARS抗体が認められるといわれている。

【陽性を示す疾患】

多発性筋炎皮膚筋炎

関連疾患

M33.2.1:多発性筋炎 M30-M36:全身性結合組織疾患
M33.9.1:皮膚筋炎 M30-M36:全身性結合組織疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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