WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
01656 |
第Ⅴ因子活性 |
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
PT法 | % 70~152 |
包括223 D006 29 血液 |
2~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
01656 |
第Ⅴ因子活性 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
PT法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% 70~152 |
包括223 D006 29 血液 |
2~5日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
「出血凝固検査」中分類共通の特記事項
- クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
[ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/凝固因子(第Ⅱ因子、第Ⅴ因子、第Ⅶ因子、第Ⅷ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子、第ⅩⅠ因子、第ⅩⅡ因子、第ⅩⅢ因子)
- 実施料:包括223
- 診療報酬区分:D006 29
- 判断料区分:血液学的検査
チャート
容器
容器番号15:血液凝固検査用容器
- 採取量: 1.8mL
- 添加剤:
3.2%クエン酸Na
0.2mL - 保管方法:常温
- 有効期間:容器および外袋表示
- 主な検査項目: 凝固因子活性,
PT,APTT,FIB,
AT,血中FDP
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
安達眞二, 他: Med. Technol. 24, 629, 1996.
検査項目解説
臨床的意義
内因系および外因系凝固反応に関わる凝固因子であり、プロトロンビンをCaイオンの存在下で活性化するタンパク質である。
凝固第Ⅴ因子(F5)は、分子量33,000の内因系および外因系凝固に関与する不安定なタンパク質(labile factor)で、肝臓で産生される。
F5は第Ⅹa因子がプロトロンビンを活性化する際に、リン脂質とCaイオンとともに補助因子として作用する。第Ⅹa因子によるプロトロンビンの活性化では、Caイオンを加えただけの系に比べて、リン脂質との混和系では50倍に、F5との混和系では350倍にそれぞれ活性速度が増加し、さらにリン脂質とF5の両方を混和すると約20,000倍にも高まるといわれている。また、血液凝固過程でF5は、トロンビンおよび第Ⅹa因子によって化学的修飾を受けて活性が亢進した第Ⅴa因子(F5a)となる。このF5aは、F5よりもいっそう不安定であるが、活性の方は10~20倍に増加するという。さらに、F5は、活性化プロティンCによって失活することも知られている。
後天的にF5が減少する疾患には、まず播種性血管内凝固(DIC)が挙げられる。DICでは広範な凝固因子の消耗が認められ、フィブリノーゲン、プロトロンビン、第Ⅷ、第ⅩⅢ因子なども低下する。
また、肝炎が重症化し、凝固因子の産生が減少した場合でも低値を示し、急性肝炎の肝硬変への遷延化や、慢性肝炎の肝硬変への移行の指標となる。
F5の先天的な欠乏症は非常にまれな疾患で、常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)の型式をとる。主たる症状は出血、粘膜出血、外傷後の持続出血、月経過多などの他に、関節内出血がみられることがある。こうした出血症状が血友病に似ていることから、偽血友病とも呼ばれている。本症の臨床症状として、PT延長、出血時間延長、PTT延長、トロンビン時間正常が知られているが、先天的にF5を欠く患者なのか、F5に対する阻害物質を持つ自己免疫疾患の患者なのかの鑑別にはF5の活性の測定が有用である。
【高値を示す疾患】
妊娠
【低値を示す疾患】
播種性血管内凝固,肝障害,第V因子欠乏症,全身性エリテマトーデス
関連疾患
Z33.1:妊娠 → Z30-Z39:妊娠による影響
D68.2.11:第V因子欠乏症 → D65-D69:凝固障害
M32.9.3:全身性エリテマトーデス → M30-M36:全身性結合組織疾患
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.