WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00598 |
第Ⅸ因子活性 |
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
APTT法 | % 74~149 |
包括223 D006 29 血液 |
2~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00598 |
第Ⅸ因子活性 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
APTT法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% 74~149 |
包括223 D006 29 血液 |
2~5日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
「出血凝固検査」中分類共通の特記事項
- クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
[ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/凝固因子(第Ⅱ因子、第Ⅴ因子、第Ⅶ因子、第Ⅷ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子、第ⅩⅠ因子、第ⅩⅡ因子、第ⅩⅢ因子)
- 実施料:包括223
- 診療報酬区分:D006 29
- 判断料区分:血液学的検査
チャート
容器
容器番号15:血液凝固検査用容器
- 採取量: 1.8mL
- 添加剤:
3.2%クエン酸Na
0.2mL - 保管方法:常温
- 有効期間:容器および外袋表示
- 主な検査項目: 凝固因子活性,
PT,APTT,FIB,
AT,血中FDP
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
安達眞二, 他: Med. Technol. 24, 629, 1996.
検査項目解説
臨床的意義
内因系の凝固機序に関与するビタミンK依存性の凝固因子である。代表的な欠乏症として血友病Bが知られている。
凝固第Ⅸ因子(F9)は、christmas因子と呼ばれる分子量約55,000~60,000の糖タンパクであり、肝臓でつくられるビタミンK依存性凝固因子である。主に内因系の凝固反応に関与し、第XⅠa因子、Caイオンにより活性化され、F9aになるとともに、Caイオン、組織因子、リン脂質の存在下で、第Ⅶa因子による活性化も受ける。
F9の欠乏症として、血友病Bが挙げられる。血友病Bは伴性潜性遺伝(劣性遺伝)を示し、偶発例は30 %を占める。発症頻度は出生男子約3万~6万人に1人であるといわれている。膝、肘、足などの関節内出血や、筋肉に出血症状があり、APTT延長、PT、血小板数、出血時間、第Ⅷ因子活性正常の場合は本症が疑われ、F9活性の測定が行われる。
血友病Bの保因者診断にF9活性の測定を行うと、保因者では健常者の約半分の活性しか示さない。また、凝固因子補充療法の過程でF9に対する抗体が産生されることがあるが、この抗体を検出する目的でベセスダ法を用いたF9インヒビターの測定が行われる。ベセスダ法とは被検血漿とF9の入った血漿を混じて、F9活性の阻害量を測定するものである。基準範囲は0.1ベセスダ単位以下である。
この他にF9が低値を示す病態には、肝疾患やビタミンKの摂取不足、吸収不全、腸内細菌叢の異常によるビタミンKの合成低下、利用障害がある。このような場合は、他の凝固因子(Ⅱ,Ⅶ,Ⅹ)も低下を示し、PIVKA(protein induced by vitamin K absence)と呼ばれる異常タンパク質が産生されるようになる。
【高値を示す疾患】
妊娠
【低値を示す疾患】
血友病B,ビタミンK欠乏症,肝障害,播種性血管内凝固
関連疾患
Z33.1:妊娠 → Z30-Z39:妊娠による影響
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
D67.1:血友病B → D65-D69:凝固障害
E56.1.1:ビタミンK欠乏症 → E50-E64:その他の栄養欠乏疾患
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.