WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
35211 |
抗酸菌同定 |
または
|
※
|
冷蔵凍結不可
常温 |
質量分析法 | 361 D021 微生 |
2~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
35211 |
抗酸菌同定 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
または
|
※
|
冷蔵凍結不可
常温 |
質量分析法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
361 D021 微生 |
2~5日 |
備考
依頼
- 『微生物学検査依頼書』の“基本セット”にチェックを入れた場合は、培養陽性時の菌同定検査を本法にて実施します。
- 「呼吸器系材料/その他」の場合は、抗酸菌培養を併せてご依頼ください。
検体2
- 菌株の場合は、雑菌が発育していない培地をご提出ください。また、所定の保護ケースをご利用の上、常温保存にてご提出ください(保護ケースは、あらかじめ営業担当者にお申し付けください)。
容器
- ※チャート参照:主な微生物輸送培地・容器
日数
- 所要日数は、同定検査に要する日数です(分離培養および前培養(増菌培養)日数は含まれません)。
診療報酬
- 保険名称:抗酸菌同定(種目数にかかわらず一連につき)
- 実施料:361
- 診療報酬区分:D021
- 判断料区分:微生物学的検査
検査方法、培地数にかかわらず、1回のみ所定点数を算定します。
チャート
参考文献
鈴木弘倫, 他: 臨床と微生物 43, (5), 423, 2016.
赤松紀彦, 他: 化学療法の領域 31, (増刊号), 996, 2015.
検査項目解説
臨床的意義
180菌種以上の抗酸菌を質量分析法により高感度・高精度に同定する検査である。
結核の罹患率は2020年時点で、10万人当たり10.1人と減少傾向にあるが、年間およそ13,000人が発症し、約1,900人が死亡するとされる未だ重要な感染症のひとつである。
一方で、非結核性肺抗酸菌症は増加しつつある。非結核性肺抗酸菌症の起因菌として、MAC(Mycobacterium avium complex)が約80 %、Mycobacterium kansasiiが10 %を占めるといわれ、主要な菌種だけでも罹患率が10万人当たり14.7人(2014年)と報告されている。
また、肺非結核性抗酸菌は結核菌のようにヒト-ヒトの感染はないが、環境中に存在する菌で、感染初期から不顕性に推移し、ときには10年以上もの長い年月を経て進行するが、結核のように急速に悪化することは少ないとされている。
結核菌は、塗抹検査や小川培地による培養・同定検査に始まり、現在ではPCR法やDNA-DNAハイブリダイゼーション法(DDH法)などによる遺伝子学的検査も多く用いられている。
本検査は、MALDI-TOF MS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化-飛行時間型)技術を用いた質量分析法により、細菌の持つタンパク質をイオン化し、マススペクトルパターンから菌種を同定するものである。検査では、180菌種以上の抗酸菌を高感度・高精度に同定することが可能であり、ヒトに病原性を持つものをはじめ、ほとんどの菌種を網羅的に検出することができる。
【陽性を示す疾患】
結核,非結核性抗酸菌症
関連疾患
A15-A19:結核 → A15-A19:結核
A31.9.1:非結核性抗酸菌症 → A30-A49:細菌性疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.