WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

50017

胃癌HER2/neu
《IHC法》HER2/neu protein

5D590-0000-075-666

5D590-0000-075-666

未染標本スライド
5枚(4μm厚)

または

パラフィンブロック(腫瘍組織)

20

 

 

常温

 

常温

免疫組織化学染色

690

N002 3

病理

6~10日

項目
コード
検査項目

50017

胃癌HER2/neu
《IHC法》HER2/neu protein

5D590-0000-075-666

5D590-0000-075-666

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
未染標本スライド
5枚(4μm厚)

または

パラフィンブロック(腫瘍組織)

20

 

 

常温

 

常温

免疫組織化学染色
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

690

N002 3

病理

6~10日

備考

項目

  • チャート参照:「乳癌および胃癌HER2/neu」検査の留意点

依頼

  • 『病理組織(特殊染色・免疫染色)依頼書』をご利用ください。

検体

  • 推奨固定時間:6~48時間。

日数

  • 所要日数に再検査の日数は含まれません。また、パラフィンブロックでご依頼の場合は別途日数がかかる場合があります。

「病理学検査」分野共通の特記事項

  • [お願い]「病理組織・細胞診検査のご依頼について」(チャート参照)をご確認ください。

「病理組織検査」中分類共通の特記事項

  • [ご参考]「病理組織 材料の提出方法」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製/HER2タンパク
  • 実施料:690
  • 診療報酬区分:N002 3
  • 判断料区分:病理学的検査料

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 電子顕微鏡病理組織標本作製、「N000」病理組織標本作製、「N002」免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製のうち、いずれを算定した場合であっても、他の2つの項目を合わせて算定することができる。

■ 免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製は、病理組織標本を作製するにあたり免疫染色を行った場合に、方法(蛍光抗体法又は酵素抗体法)又は試薬の種類にかかわらず、1臓器につき1回のみ算定する。ただし、「3」のHER2タンパクは、化学療法歴のある手術不能又は再発乳癌患者に対して、過去に乳癌に係る本標本作製を実施した場合であって、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体抗悪性腫瘍剤の投与の適応を判定するための補助に用いるものとして薬事承認又は認証を得ている体外診断用医薬品を用いて、HER2低発現の確認により当該抗悪性腫瘍剤の投与の適応を判断することを目的として、本標本作製を再度行う場合に限り、別に1回に限り算定できる(乳癌に係る初回の本標本作成を令和6年3月31日以降に実施した場合にあっては、令和8年5月31日までの間に限る。)。なお、再度免疫染色が必要である医学的な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

■ 免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製、「N000」病理組織標本作製又は「N001」電子顕微鏡病理組織標本作製のうち、いずれを算定した場合であっても、他の2つの項目を合わせて算定することができる。

■ 「3」のHER2タンパクは、半定量法又はEIA法(酵素免疫測定法)による病理標本作製を行った場合に限り算定する。

■ セルブロック法による病理組織標本に対する免疫染色については、悪性中皮腫を疑う患者又は組織切片を検体とした病理組織標本作製が実施困難な肺悪性腫瘍、胃癌、大腸癌、卵巣癌、悪性リンパ腫若しくは乳癌を疑う患者に対して実施した場合に算定する。なお、肺悪性腫瘍、胃癌、大腸癌、卵巣癌、悪性リンパ腫又は乳癌を疑う患者に対して実施した場合には、組織切片を検体とした病理組織標本作製が実施困難である医学的な理由を診療録及び診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

染色方法または試薬の種類にかかわらず、1臓器につき1回のみ算定できます。

チャート

「乳癌および胃癌HER2/neu《IHC法》《FISH法》」検査の留意点

容器

容器番号20:プレパラート

  • 容量: -
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血液像,細胞診

参考文献

Bang, Y. J. et al.: Lancet 376, (9742), 687, 2010.

検査項目解説

臨床的意義

胃癌組織中のHER2/neuの発現を確認する。抗HER2ヒト化モノクローナル抗体であるトラスツズマブの適応を判定するための補助検査である。

 HER2/neuは、乳癌や胃癌などで高頻度に増幅や過剰発現が認められるがん遺伝子である。

 HER2蛋白は、乳癌や胃癌にみられる糖タンパクのひとつで、このタンパク質が過剰発現している乳癌や胃癌は、予後が不良であることが知られている。また、HER2蛋白過剰発現は、胃癌患者の約20 %にみられ、分子標的薬であるトラスツズマブ(商品名:ハーセプチン(R))を用いた治療を選択できるため、HER2蛋白過剰発現や遺伝子増幅を判定することは重要である。また、ハーセプチン(R)を用いた治療を行うことにより、生存期間が延長することが示されている。

 本検査は、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体抗悪性腫瘍剤であるハーセプチン(R)の適応を判別する検査である。

 HER2蛋白過剰発現や遺伝子増幅を判別する検査法としてIHC法とFISH法がある。IHC法は、胃癌細胞の膜に存在するHER2受容体をターゲットとした免疫染色法を用いて行う検査である。FISH法は、胃癌細胞のHER2の遺伝子増幅を検出する検査である。

 分子標的薬であるハーセプチン(R)治療を選択するに当たり行う検査として、胃癌のHER2の遺伝子過剰発現の不均一性は約20~80 %と高いことから、IHC法を先行実施し、IHC法において2+の陽性と判定された場合に、FISH法を用いることが推奨されている。

【陽性を示す疾患】

胃癌

関連疾患

C16.9.8:胃癌 C15-C26:消化器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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