WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

50108

ミスマッチ修復タンパク
《IHC法》

5D615-0000-075-666

未染標本スライド
9枚(4μm厚)

20

常温

免疫組織化学染色

2700

N005-4

病理

6~8日

項目
コード
検査項目

50108

ミスマッチ修復タンパク
《IHC法》

5D615-0000-075-666

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
未染標本スライド
9枚(4μm厚)

20

常温

免疫組織化学染色
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

2700

N005-4

病理

6~8日

備考

項目

  • コンパニオン診断薬を用いた検査です(ペムブロリズマブ)。

依頼

  • 『病理組織(特殊染色・免疫染色)依頼書』をご利用ください。

検体

  • 推奨固定時間:6~72時間。
  • スライドは剥離防止コートスライドガラスをご使用ください。組織標本の固定は10%中性緩衝ホルマリンが推奨されています。
    スライド枚数については、再検査用の検体も含んでいます。

日数

  • 所要日数に再検査の日数は含まれません。また、パラフィンブロックでご依頼の場合は別途日数がかかる場合があります。

報告

  • 4種(MLH1、PMS2、MSH2、MSH6)の発現をご報告します。

参考

  • コンパニオン診断薬などの情報については、PMDAのwebサイトにて最新情報をご確認ください。

「病理学検査」分野共通の特記事項

  • [お願い]「病理組織・細胞診検査のご依頼について」(チャート参照)をご確認ください。

「病理組織検査」中分類共通の特記事項

  • [ご参考]「病理組織 材料の提出方法」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製
  • 実施料:2700
  • 診療報酬区分:N005-4
  • 判断料区分:病理学的検査料

厚生労働省通知原文「注釈」

■ ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製は、以下のいずれかを目的として、免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製を行った場合に、患者1人につき1回に限り算定する。

  • ア 固形癌における抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤の適応判定の補助
  • イ 大腸癌におけるリンチ症候群の診断の補助
  • ウ 大腸癌における抗悪性腫瘍剤による治療法の選択の補助


■ (1)に掲げるいずれか1つの目的で当該標本作製を実施した後に、別の目的で当該標本作製を実施した場合にあっても、別に1回に限り算定できる。なお、この場合にあっては、その医学的な必要性を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

■ 本標本作製及び「D004-2」に掲げるマイクロサテライト不安定性検査を同一の目的で実施した場合は、主たるもののみ算定する。

以下のいずれかを目的として行った場合に、患者1人につき1回に限り算定できます。
ア 固形癌における抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤の適応判定の補助 
イ 大腸癌におけるリンチ症候群の診断の補助 
ウ 大腸癌における抗悪性腫瘍剤による治療法の選択の補助 
別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において実施し、その結果について患者またはその家族等に対し遺伝カウンセリングを行った場合には、遺伝カウンセリング加算として、患者1人につき月1回に限り、1,000点を所定点数に加算できます。
いずれか1つの目的で実施した後に、別の目的で実施した場合にあっても、別に1回に限り算定できます。なお、この場合にあっては、その医学的な必要性を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。

容器

容器番号20:プレパラート

  • 容量: -
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血液像,細胞診

参考文献

Diaz LA Jr. et al.: Lancet Oncol. 23, (5), 659, 2022.

検査項目解説

臨床的意義

腫瘍細胞中の4種類のミスマッチ修復機能の異常を判断する。ミスマッチ修復機能欠損固形癌では、免疫チェックポイント阻害薬の効果が期待できる。

 本検査は、免疫組織化学染色によって腫瘍細胞中の4種類のミスマッチ修復(MMR)タンパク(MLH1、PMS2、MSH2、MSH6)の発現を個別に評価し、ミスマッチ修復機能の異常を判断する。

 MMRタンパクは、DNA複製時に生じる異常な塩基対合(ミスマッチ)を修復して正常な遺伝情報を維持する。MMRの遺伝子に異常が生じるとMMRタンパクが発現せずMMR機能が欠損するため、マイクロサテライト領域の不安定性(MSI)や腫瘍が発生すると考えられている。

 ミスマッチ修復機能欠損(dMMR)固形癌では、PD-1などの免疫チェックポイント分子の発現が誘導されるため、免疫チェックポイント阻害薬の効果が期待できる。すでに、MSI検査が固形腫瘍患者に対するペンブロリズマブ(商品名:キイトルーダR)のコンパニオン診断薬として承認されているが、新たに免疫組織化学染色によるMMRタンパクが追加承認された。

 また、大腸癌においてdMMR症例は、ミスマッチ修復機能正常(pMMR)症例に比べて再発リスクが低いこと、術後補助化学療法は悪影響を与える可能性もあることから、治療選択のために本検査は有用と考えられる。

 本検査は、免疫チェックポイント阻害剤であるペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダR)の固形癌患者への適応を判定するための補助、および大腸癌における化学療法の選択の補助を目的として2022年10月に保険適用された。

【陽性を示す疾患】

大腸癌

関連疾患

C18.9.12:大腸癌 C15-C26:消化器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

INFORMATION

※ 3年分のINFORMATION へのLinkを掲載しています.

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