WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 12 月 2 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
12224 |
尿中銅copper3I025-0000-004-274 3I025-0000-001-274 |
単独検体
または
|
指定容器
59
指定容器
59 |
4週 冷蔵
4週 冷蔵 |
原子吸光法 | 1日量 13 μg/day 以下 |
包括23 D007 5 生Ⅰ |
3~6日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
12224 |
尿中銅copper3I025-0000-004-274 3I025-0000-001-274 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
単独検体
または
|
指定容器
59
指定容器
59 |
4週 冷蔵
4週 冷蔵 |
原子吸光法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
1日量 13 μg/day 以下 |
包括23 D007 5 生Ⅰ |
3~6日 |
備考
検体
- 蓄尿の場合は、依頼書に1日蓄尿量を必ず明記してください。
- 必ず指定容器を使用し、専用検体としてご提出ください(同じ容器を用いる項目は同一検体でも可)。
報告
- 部分尿の場合は、一日量は「換算不可」でご報告します。
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/銅(Cu)
- 実施料:包括23
- 診療報酬区分:D007 5
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
容器
容器番号59:金属分析用容器(尿)
- 容量: 10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器表示
- 主な検査項目: 尿中鉄,尿中銅,
亜鉛,マンガン,
クロム,水銀
参考文献
奥田 稔, 林 康之: 臨床病理(特集第17号), 84, 1970.
検査項目解説
臨床的意義
ウィルソン病をはじめとする銅代謝異常の診断指標である。銅輸送タンパク質であるセルロプラスミンの同時測定により診断効率が向上する。
銅(Cu)は、生体内に広く分布する必須微量金属で、成人では体内に約80~120 mg存在している。
主に金属酵素の構成成分として重要な役割を果たしており、特に鉄代謝やCuの運搬に関与するセルロプラスミンや活性酸素などの除去を行うSOD(superoxide dismutase)などの生成に欠くことはできない。
食物として摂取されるCuは、小腸上部より吸収され、血液中では血清中と赤血球中にほぼ等量存在している。血清中の90~95 %はセルロプラスミンと結合して安定な形で存在している。
通常、健常者ではCuは主に胆汁中に排泄され、尿中排泄は微量である。
臨床的には高値側より低値側の方が問題になり、一般に低タンパク血症を伴うことが多い。低値がみられた場合には、セルロプラスミンや尿中Cuを測定しウィルソン病(Wilson disease)を疑って家族歴などを調べる。キレート剤投与後の尿中Cuが異常に増加した場合はウィルソン病の可能性が強い。
銅過剰症の代表的疾患であるウィルソン病は、常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)疾患であり、肝臓における銅輸送ATPase(ATP78)が欠損する疾患である。本症では胆汁へのCu排泄や血中へのCu分泌が阻害される。その結果、肝硬変や神経障害および眼におけるカイザー・フライシャー輪などを伴い、成人までに発症する例が多い。また、セルロプラスミンが低下しCuが肝組織や眼球などに蓄積する。
【高値を示す疾患】
- [血中]
- 多発性骨髄腫,ヘモクロマトーシス,急性心筋梗塞
- [尿中]
- 原発性胆汁性肝硬変
【低値を示す疾患】
- [血中]
- ウイルソン病,ネフローゼ症候群,腎不全,腎障害
関連疾患
C90.0.5:多発性骨髄腫 → C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
E83.1.2:ヘモクロマトーシス → E70-E90:代謝疾患
I21.9.5:急性心筋梗塞 → I20-I25:虚血性心疾患
K74.3.3:原発性胆汁性肝硬変 → K70-K77:肝疾患
N19.3:腎不全 → N17-N19:腎不全
N28.9.5:腎障害 → N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
E83.0.1:ウイルソン病 → E70-E90:代謝疾患
N04.9.3:ネフローゼ症候群 → N00-N08:糸球体疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.