検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00021 |
総蛋白 (TP)3A010-0000-023-271 |
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
ビューレット法 | g/dL 6.7~8.3 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
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00021 |
総蛋白 (TP)3A010-0000-023-271 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
ビューレット法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
g/dL 6.7~8.3 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/総蛋白
- 実施料:包括11
- 診療報酬区分:D007 1
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
「蛋白分画」、「総蛋白」、「アルブミン」を併せて測定した場合は、主たるもの2つの所定点数を算定できます。
チャート


臨床的意義
栄養状態と肝・腎機能の指標。肝硬変やネフローゼによる低蛋白血症で低下し、脱水や多発性骨髄腫などで上昇。
血漿中の蛋白質は、アルブミンやグロブリン、凝固因子などをはじめとする100種類以上もの成分で構成され、膠質浸透圧の維持や生体の防御機構などに関与している。
一方、血清中では分離の段階で凝固関連の蛋白が消費されているが、この段階での蛋白濃度を通常は総蛋白(total protein:TP)と称する。
検査の主な目的はアルブミンの低下の有無、免疫グロブリンの増減、蛋白喪失の有無などである。血清総蛋白値に異常がみられた場合は蛋白分画を検査し、その構成比をみる。セルロースアセテート膜を用いた電気泳動による蛋白分画では、アルブミン、α1分画(α1アンチトリプシンなど)、α2分画(α2マクログロブリン、セルロプラスミン、ハプトグロビンなど)、β分画(トランスフェリン、βリポ蛋白など)、γ分画(免疫グロブリン)の5成分に分画される(「蛋白分画」の項を参照)。
血清総蛋白量が8.5g/dL以上を高蛋白血症と呼び、6.0g/dL以下の場合を低蛋白血症という。血清総蛋白値は20歳代で最も高く、妊娠中は低値になる。また、食事の影響を受ける場合がある。
【高値を示す病態】
脱水症(各蛋白分画、血算値も上昇)
多発性骨髄腫(γ-分画の単クローン性増加を伴う)
原発性マクログロブリン血症、慢性感染症、膠原病 など
【低値を示す病態】
ネフローゼ症候群、蛋白漏出性胃腸症、肝硬変、栄養摂取不良、吸収不良症候群、熱傷、胸水・腹水の貯留、水疱性皮膚疾患 など
参考文献
奥村伸生,他: 臨床検査法提要(改訂第33版), 1777, 金原出版, 東京, 2010.