検査項目解説 掲載内容は、2022 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
12748 |
ミオグロビン 〈尿〉5C090-0000-001-052 |
|
指定容器
73 |
10日 冷蔵 |
CLEIA | ng/mL 2.0 未満 |
135 D007 36 生Ⅰ |
2~4日 |
項目 コード |
検査項目 |
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12748 |
ミオグロビン 〈尿〉5C090-0000-001-052 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
|
指定容器
73 |
10日 冷蔵 |
CLEIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
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ng/mL 2.0 未満 |
135 D007 36 生Ⅰ |
2~4日 |
備考
検体
- 検体は、必ず安定化剤入り専用容器にてご提出ください。
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/ミオグロビン定量
- 実施料:135
- 診療報酬区分:D007 36
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
「H-FABP」、「ミオグロビン」を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定できます。
臨床的意義
筋肉中へ酸素を取り込むヘム蛋白質。心筋梗塞等において早期に血中へ逸脱し、増減が早いため急性期の指標に用いられる。
ミオグロビンは分子量約1万7,200の筋肉中に存在するヘム蛋白質である。ヘモグロビンと同様に酸素と結合し血液中の酸素を筋肉中に運ぶ機能をもつが、ヘモグロビンよりも酸素親和性が高いために運搬効率がよい。
心筋や骨格筋などの筋組織の障害で早期より血中に逸脱し、分子量が小さいために容易に尿中に排泄される。そのためにミオグロビンは他の心筋マーカーと比べて増減が速く、急性心筋梗塞では発症後1~3時間で血中に上昇し始め6~10時間程度でピークに達する。
一方、ミオグロビンは組織特異性が低いため、Duchenne型やBecker型の筋ジストロフィー症や、筋肉注射などでも骨格筋から流出したミオグロビンの影響を受け高値になる。しかしながら、筋ジストロフィー症では病初期では高値になるが進行すると筋肉組織の荒廃により枯渇するため低下し、病状の進行度との相関は認められない。
また、多発性筋炎や皮膚筋炎などの多くの筋肉疾患で高値になり、筋変性を生じる甲状腺機能低下症などでも高値を認める。
激しい運動後に高値になることがあるため、予想外の高値が認められたときには病歴を確認する必要がある。なお、ミオグロビンが尿中へ出た場合、試験紙法で尿潜血は陽性となることがある。
【高値を示す病態】
心筋疾患:急性心筋梗塞、狭心症 など
[骨格筋疾患]
筋ジストロフィー症、多発性筋炎、皮膚筋炎、甲状腺機能低下症、腎不全、悪性高熱症、運動後 など
【低値を示す病態】
低値側の臨床的意義は少ない