WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00014 |
コリンエステラーゼ |
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
p-ヒドロキシベンゾイルコリン法 | U/L M 234~493 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00014 |
コリンエステラーゼ |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
p-ヒドロキシベンゾイルコリン法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
U/L M 234~493 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/コリンエステラーゼ(ChE)
- 実施料:包括11
- 診療報酬区分:D007 1
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
チャート
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
参考文献
日本臨床化学会酵素専門委員会: 臨床化学 32, 162, 2003.
検査項目解説
臨床的意義
コリンエステルをコリンと有機酸に加水分解する酵素を測定する検査である。主に肝疾患により低下し、有機リン剤による中毒でも低値となる。
コリンエステラーゼ(cholinesterase:Ch-E)は、コリンエステルをコリンと有機酸に加水分解する酵素で、肝臓や血中に存在している。
Ch-Eには、アセチルコリンの他に、種々のコリンエステルおよび非コリンエステルも加水分解する偽性Ch-E(pseudo-cholinesterase)と、神経,筋肉,赤血球に存在してアセチルコリンを特異的に加水分解する真性Ch-E(true-cholinesteraseまたはacetylcholinesterase)が存在する。
肝機能検査として用いられるのは偽性Ch-Eであり、肝臓で合成され血中に分泌されるため、血清Ch-Eの活性の低下は肝実質細胞の機能障害を反映する。また、Ch-Eは、肝臓でのタンパク質合成能を知る指標のひとつであり、血清アルブミン値の低下ともよく相関する。
Ch-Eは、肝疾患以外には全身状態の悪化や栄養障害、外科的手術の侵襲によって低下する。一方、ネフローゼでは、Ch-Eは分子量が大きく尿中へ漏出しにくいため、アルブミンとは反対に上昇する。また、治療に用いられるような抗Ch-E剤の投与ではCh-E低下は通常軽度である。しかし、有機リン系の農薬やカーバメイト剤、サリンによる中毒では急激な低下を来し、重症度の指標となる。
遺伝性の変異型Ch-E血症では、通常は臨床所見に乏しいが、Ch-E低値を示し、手術などで用いられるサクシニルコリンなどの筋弛緩剤投与で無呼吸を来すことがあるため、Ch-Eの異常低値が本症の発見のきっかけになる。
【高値を示す疾患】
甲状腺機能亢進症,糖尿病,脂肪肝,ネフローゼ症候群,気管支喘息
【低値を示す疾患】
肝癌,栄養失調,慢性肝炎,肝硬変症,肝障害,有機リン中毒,膵癌,白血病,肝膿瘍
関連疾患
J45.9.4:気管支喘息 → J40-J47:下気道疾患
E05.9.5:甲状腺機能亢進症 → E00-E07:甲状腺疾患
E14.91:糖尿病 → E10-E14:糖尿病
K76.0.1:脂肪肝 → K70-K77:肝疾患
N04.9.3:ネフローゼ症候群 → N00-N08:糸球体疾患
C25.9.3:膵癌 → C15-C26:消化器腫瘍
C95.9.1:白血病 → C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
K75.0.3:肝膿瘍 → K70-K77:肝疾患
C22.0.1:肝癌 → C15-C26:消化器腫瘍
E46.1:栄養失調 → E40-E46:栄養失調
K73.9.2:慢性肝炎 → K70-K77:肝疾患
K74.6.13:肝硬変症 → K70-K77:肝疾患
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
T60.0.2:有機リン中毒 → T51-T65:薬用を主としない物質の毒作用
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.