WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

27246

カルニチンcarnitines, fractionation

3G055-0000-023-271

血液
2

遠心

血清
0.5

 

 

01

 

 

冷蔵

酵素サイクリング法

μmol/L

総カルニチン 45~91
遊離カルニチン 36~74
アシルカルニチン 6~23

95+95

D007 23

生Ⅰ

2~3日

項目
コード
検査項目

27246

カルニチンcarnitines, fractionation

3G055-0000-023-271

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
2

遠心

血清
0.5

 

 

01

 

 

冷蔵

酵素サイクリング法
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

μmol/L

総カルニチン 45~91
遊離カルニチン 36~74
アシルカルニチン 6~23

95+95

D007 23

生Ⅰ

2~3日

診療報酬

  • 保険名称:血液化学検査/総カルニチン + 遊離カルニチン
  • 実施料:95+95
  • 診療報酬区分:D007 23
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 総カルニチン及び遊離カルニチン

  • ア 「23」の総カルニチン及び遊離カルニチンは、関係学会の定める診療に関する指針を遵守し、酵素サイクリング法により測定した場合に算定する。
  • イ 本検査を先天性代謝異常症の診断補助又は経過観察のために実施する場合は、月に1回を限度として算定する。
  • ウ 静脈栄養管理若しくは経腸栄養管理を長期に受けている筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症若しくは小児の患者、人工乳若しくは特殊治療用ミルクを使用している小児患者、バルプロ酸ナトリウム製剤投与中の患者、Fanconi症候群の患者又は慢性維持透析の患者におけるカルニチン欠乏症の診断補助若しくは経過観察のために、本検査を実施する場合は、6月に1回を限度として算定する。
  • エ 同一検体について、本検査と「D010」特殊分析の「8」先天性代謝異常症検査を併せて行った場合は、主たるもののみ算定する。

「総カルニチン」、「遊離カルニチン」を合算した点数になります。
関係学会の定める診療に関する指針を遵守する必要があります。
先天性代謝異常症の診断補助または経過観察のために実施する場合は、月に1回を限度として算定できます。
静脈栄養管理もしくは経腸栄養管理を長期に受けている筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症もしくは小児の患者、人工乳もしくは特殊治療用ミルクを使用している小児患者、バルプロ酸ナトリウム製剤投与中の患者、Fanconi症候群の患者または慢性維持透析の患者におけるカルニチン欠乏症の診断補助もしくは経過観察のために実施する場合は、6月に1回を限度として算定できます。
同一検体について本検査と「先天性代謝異常症検査」を併せて行った場合は、主たるもののみ算定できます。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

市本景子, 他: 新薬と臨牀 66, (9), 1176, 2017.
松井朝義, 他: 生物試料分析 35, (4), 271, 2012.

検査項目解説

臨床的意義

細胞のエネルギー代謝に重要な役割を担っている水溶性アミンの一種である。カルニチン欠乏症の診断および補充療法の導入に関して検査される。

 カルニチンは、細胞のエネルギー代謝に重要な役割を担っている水溶性アミンの一種である。体内では、肝臓、腎臓などにおいてリジンとメチオニンから合成される割合が25 %程度であり、残りの75 %は肉や乳製品などから直接摂取される。カルニチンが多く含まれる食物としては羊肉が有名である。

 脂肪酸代謝に関して必須であるカルニチンが不足すると、エネルギー代謝が阻害されるため、筋力の低下や倦怠感、心筋障害による不整脈や心不全、低血糖、脂肪肝などを引き起こす。

 体内でカルニチンは遊離カルニチンおよび脂肪酸や有機酸とエステル結合したアシルカルニチンとして存在している。本検査では総カルニチン、遊離カルニチンとともにこれら3種類のカルニチンを報告する。

 カルニチン欠乏症は、一次性の先天性カルニチントランスポーター異常症による全身性カルニチン欠乏症と二次性に大別される。二次性の原因としては、一次性以外の先天性代謝異常や体内貯蔵の低下による不足、尿細管性アシドーシスなどによる体内からの喪失がある。

 また、カルニチンは血液透析により除去されるため、透析後は透析前の20 %程度にまで低下し、透析患者の多くにカルニチン不足が認められ管理が必要である。

 抗てんかん剤のバルプロ酸やピボキシル基を有する抗菌薬の投与に伴うカルニチン欠乏が報告されており、日本小児科学会による『カルニチン欠乏症の診断・治療指針 2018』にカルニチン欠乏症の診断および補充療法の導入に関して血中カルニチン検査の必要性が記載されている。

【低値を示す疾患】

カルニチン欠乏症尿細管性アシドーシス

関連疾患

N25.8.11:尿細管性アシドーシス N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
E71.3.15:カルニチン欠乏症 E70-E90:代謝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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