WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00235 |
IgG 〈血清〉IgG5A010-0000-023-061 |
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
TIA | mg/dL 870~1,700 |
38 D015 4 免疫 |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00235 |
IgG 〈血清〉IgG5A010-0000-023-061 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
TIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/dL 870~1,700 |
38 D015 4 免疫 |
1~2日 |
備考
検体
- チャート参照:生化学検査・免疫血清学検査などにおいて、多項目同時依頼の際の必要血清量は、[0.45 + (0.05 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
参考
- チャート参照:透析管理料の対象項目です。
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
診療報酬
- 保険名称:血漿蛋白免疫学的検査/免疫グロブリン
- 実施料:38
- 診療報酬区分:D015 4
- 判断料区分:免疫学的検査
「IgG」、「IgA」、および「IgM」を測定した場合に、それぞれの実施料を算定できます。
チャート
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
参考文献
櫻林郁之介, 他: 日本臨牀 42, (春季臨増), 1214, 1984.
検査項目解説
臨床的意義
血中に最も多く存在する免疫グロブリンで4つのサブクラスに分類される。胎盤通過性を持つ唯一の免疫グロブリンであり、慢性炎症性疾患などで増加する。
IgGは、分子量約146,000の糖タンパクで、5種類の免疫グロブリンのうち血中に最も多くに存在する。4つのサブクラスに分類され、その比率はおよそIgG1が65 %、IgG2が25 %、IgG3が6 %、IgG4が4 %である。
IgGは分子量が小さく、胎盤を通過することができる唯一の免疫グロブリンである。このため、新生児は母体が持っている免疫抗体を受け継ぎ、生後4~5カ月ごろまで母方由来のIgGが存在するとされる。
単分子のIgGは通常2本のheavy chain(IgGではγ鎖)と、全ての免疫グロブリンに共通であるlight chain(κ鎖とλ鎖のいずれかを2本)より構成されている。Fab部分の可変領域の多様性により、IgGも各種抗原に対応したクローン性に存在している。
特に小児においてIgG4が、特異抗原に対するIgEに対して遮断抗体として出現する可能性があることが示唆され、アレルギー性喘息患者の減感作療法の指標にされている。
単クローン性の増加を示す疾患としては、IgG型骨髄腫や本態性M蛋白血症などがある。多クローン性の増加がみられる病態には、慢性炎症性疾患の他、さまざまな肝疾患や膠原病、悪性腫瘍などで高値を示す。IgGの増加が多クローン性か単クローン性かの判定には免疫電気泳動が有用である。
【高値を示す疾患】
悪性腫瘍,重鎖病,多発性骨髄腫,クリオグロブリン血症,慢性肝炎,肝硬変症,肝障害,全身性自己免疫疾患,膠原病,ネフローゼ症候群
【低値を示す疾患】
原発性マクログロブリン血症,原発性免疫不全症候群
関連疾患
C80.9.7:悪性腫瘍 → C76-C80:その他の部位不明腫瘍
C88.2.3:重鎖病 → C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
C90.0.5:多発性骨髄腫 → C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
D89.1.1:クリオグロブリン血症 → D80-D89:免疫機構の疾患
K73.9.2:慢性肝炎 → K70-K77:肝疾患
K74.6.13:肝硬変症 → K70-K77:肝疾患
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
M35.9.2:全身性自己免疫疾患 → M30-M36:全身性結合組織疾患
M35.9.3:膠原病 → M30-M36:全身性結合組織疾患
N04.9.3:ネフローゼ症候群 → N00-N08:糸球体疾患
C88.0.1:原発性マクログロブリン血症 → C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
D84.8.8:原発性免疫不全症候群 → D80-D89:免疫機構の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.