WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00236 |
IgMIgM5A020-0000-023-061 |
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
TIA | mg/dL M 33~190 |
38 D015 4 免疫 |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00236 |
IgMIgM5A020-0000-023-061 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
TIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/dL M 33~190 |
38 D015 4 免疫 |
1~2日 |
備考
検体
- チャート参照:生化学検査・免疫血清学検査などにおいて、多項目同時依頼の際の必要血清量は、[0.45 + (0.05 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
参考
- チャート参照:透析管理料の対象項目です。
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
診療報酬
- 保険名称:血漿蛋白免疫学的検査/免疫グロブリン
- 実施料:38
- 診療報酬区分:D015 4
- 判断料区分:免疫学的検査
「IgG」、「IgA」、および「IgM」を測定した場合に、それぞれの実施料を算定できます。
チャート
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
参考文献
櫻林郁之介, 他: 日本臨牀 42, (春季臨増), 1214, 1984.
検査項目解説
臨床的意義
免疫グロブリンの中で最大の分子量を持ち、感染症で最も早期に増加する抗体である。
IgMは、分子量約900,000の蛋白で通常は五量体構造をとっており、免疫グロブリンの中で最も分子量が大きい。
IgMは通常5対10本のHeavy chain(IgMではμ鎖)と、全ての免疫グロブリンに共通なLight chain(κ鎖とλ鎖のいずれかを2本)より構成されている。Heavy chainがμ1、μ2の2種類存在しているため、IgM1とIgM2の2つのサブクラスに分類される。
IgMは抗原刺激により最初に産生される抗体で、IgGと比べると産生量も少なく、半減期も約5日と短い。また、補体結合性やオプソニン活性が非常に強く、細菌などに対する迅速な免疫防御反応や赤血球の凝集に強力な作用をおよぼしている。
一般に、ある特定の病原体による初期感染の有無は、その特異的IgMが陽性であることにより証明される。ウイルスなどに対する特異的IgMの抗体価を調べ、上昇をみれば数カ月以内に感染があったと推定する。感染症の急性期では血清総IgM値も高値を示す場合が多い。
また、IgMは胎盤通過性がないため、新生児血中ではほとんど検出されない。しかし、新生児が産生したIgMの上昇があればその病原体による胎内感染があったと考えられるため、直ちに治療が必要となる。
IgMの増加は通常多クローン性であり、急性炎症や慢性肝疾患で認められる。単クローン性の増加は、原発性マクログロブリン血症などでみられる。単クローン性か否かの判定には、免疫電気泳動が有用である。
【高値を示す疾患】
急性肝炎,感染症,重鎖病,慢性肝炎,肝硬変症,肝障害,膠原病,ネフローゼ症候群
【低値を示す疾患】
原発性免疫不全症候群
関連疾患
B17.9.3:急性肝炎 → B15-B19:ウイルス性肝炎
B99-B99:感染症 → B99-B99:感染症
C88.2.3:重鎖病 → C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
K73.9.2:慢性肝炎 → K70-K77:肝疾患
K74.6.13:肝硬変症 → K70-K77:肝疾患
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
M35.9.3:膠原病 → M30-M36:全身性結合組織疾患
N04.9.3:ネフローゼ症候群 → N00-N08:糸球体疾患
D84.8.8:原発性免疫不全症候群 → D80-D89:免疫機構の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.