WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
07934 |
プロトロンビン時間 |
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
透過光 | % 70~100 |
18 D006 2 血液 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
07934 |
プロトロンビン時間 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
透過光 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% 70~100 |
18 D006 2 血液 |
2~3日 |
備考
項目
- チャート参照:緊急報告対象項目とその基準
検体
- 全血をご提出の場合は、数秒遅延します。
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
基準
- 健常者参考値:9.4~12.5秒
参考
- チャート参照:手術前管理料の対象項目です。
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
「出血凝固検査」中分類共通の特記事項
- クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
[ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/プロトロンビン時間(PT)
- 実施料:18
- 診療報酬区分:D006 2
- 判断料区分:血液学的検査
チャート
容器
容器番号15:血液凝固検査用容器
- 採取量: 1.8mL
- 添加剤:
3.2%クエン酸Na
0.2mL - 保管方法:常温
- 有効期間:容器および外袋表示
- 主な検査項目: 凝固因子活性,
PT,APTT,FIB,
AT,血中FDP
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
佐守友博, 藤巻道男: 検査と技術 15, 857, 1987.
佐守友博, 藤巻道男: 検査と技術 15, 931, 1987.
検査項目解説
臨床的意義
外因系の凝固活性を総合的に判定するスクリーニング検査である。肝不全、凝固因子欠乏症で遅延し、血栓性静脈炎で短縮する。
プロトロンビン時間(PT)は、外因系の凝固活性を総合的に判定する最も一般的なスクリーニング検査である。
PTでは外因系凝固因子である第Ⅶ,Ⅴ,Ⅹ因子,プロトロンビン,フィブリノゲンの活性が総合的に反映される。PTは、被検血漿に十分量の組織トロンボプラスチンとCaイオンを添加して、その時点よりフィブリン析出までの時間を測定する。また、PT活性率は、まず標準血漿の希釈系列でPTを測って検量線を設定し、患者血漿のPTを測り検量線と照合することで求められる。凝固時間の秒数が短いほど、PT活性率(%)は高く、秒数が延長するほど活性率は低くなる。
PTの測定値は、血漿中の凝固第Ⅱ,Ⅴ,Ⅶ,Ⅹ因子の欠乏、消費による凝固の低下状態を総合的に反映する。凝固因子そのものの先天的異常は、頻度としてはまれである。
PT延長をみた場合、臨床的には次のような後天的要因に基づく場合が多い。まずビタミンK拮抗薬剤であるワーファリンを投与すると、肝臓で合成されるビタミンK依存性凝固因子(第Ⅱ,Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ因子,プロテインC,プロテインS)の減少と、凝固阻害因子(protein induced by vitamin K absence:PIVKA)の増加によって、PT延長をみる。肝障害におけるPTの延長(活性率の低下)は、肝臓における凝固因子の産生低下による。
播種性血管内凝固(DIC)では凝固の亢進により、凝固因子が消費されることでPTが延長する。したがって、まず肝機能を、次いで抗凝固剤の投与歴を確認する。
PTの値は、現在ではINR(international normalized ratio)の形でも報告され、抗凝固剤を使用中の患者でコントロールの指標に用いられる。
【延長を示す疾患】
播種性血管内凝固,第VII因子欠乏症,第X因子欠乏症,ビタミンK欠乏症,肝障害,第V因子欠乏症
【短縮を示す疾患】
血栓性静脈炎
関連疾患
D68.2.11:第V因子欠乏症 → D65-D69:凝固障害
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
D68.2.10:第VII因子欠乏症 → D65-D69:凝固障害
D68.2.14:第X因子欠乏症 → D65-D69:凝固障害
E56.1.1:ビタミンK欠乏症 → E50-E64:その他の栄養欠乏疾患
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
I80.9.2:血栓性静脈炎 → I80-I89:静脈・リンパ管・リンパ節の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.