WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 12 月 2 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

01131

フォン・ウィルブランド因子定量
(第Ⅷ因子様抗原)coagulation factor 8-related antigen

2B450-0000-022-062

血液
1.8

遠心

 

クエン酸血漿
0.5

15

 

02

 

 

2週

LA(ラテックス凝集比濁法)

%

50~150

包括147

D006 20

血液

2~5日

項目
コード
検査項目

01131

フォン・ウィルブランド因子定量
(第Ⅷ因子様抗原)coagulation factor 8-related antigen

2B450-0000-022-062

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1.8

遠心

 

クエン酸血漿
0.5

15

 

02

 

 

2週

LA(ラテックス凝集比濁法)
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

%

50~150

包括147

D006 20

血液

2~5日

備考

検体

  • 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
  • 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
  • チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。

基準

  • 血液型O型では他のA,B,AB型よりも約25%低い傾向にあります。血液型を考慮して判定してください。

「出血凝固検査」中分類共通の特記事項

  • クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
    [ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:出血・凝固検査/von Willebrand因子(VWF)抗原
  • 実施料:包括147
  • 診療報酬区分:D006 20
  • 判断料区分:血液学的検査

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 「20」のvon Willebrand因子(VWF)抗原は、SRID法、ロケット免疫電気泳動法等によるものである。

チャート

多項目同時依頼の血漿量目安(出血凝固検査)

容器

容器番号15:血液凝固検査用容器

  • 採取量: 1.8mL
  • 添加剤: 3.2%クエン酸Na
    0.2mL
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および外袋表示
  • 主な検査項目: 凝固因子活性,
    PT,APTT,FIB,
    AT,血中FDP

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

日笠 聡, 他: 日本血栓止血学会誌 32, (4), 413, 2021.
Peltier, J. Y. et al.: Proceeding of XVI th Congress of the ISTH, 513, 1997.

検査項目解説

臨床的意義

止血機構および凝固亢進調節に関わる高分子タンパク質の定量測定である。フォン・ウィルブランド病では低値となる。

 フォン・ウィルブランド因子(vWF)とは、分子量270,000の糖タンパクサブユニットが種々に重合した分子量約500,000~20,000,000のマルチマー(多量体)である。活性値(vWF:Rco:リストセチンコファクター活性)よりも、抗原量(vWF:Ag)の方が測定される機会が多い。

 vWFは、別名第Ⅷ因子様抗原ともいわれ、血管内皮細胞や骨髄巨核球で産生される。vWFの第1の機能は一次止血の完遂である。傷害を受けた血管内皮下組織へ血小板を粘着させ、血小板血栓の形成を促す機能を担っている。第2は凝固第Ⅷ因子のCarrier Protein機能である。すなわち血友病Aと深い関わりを持つ第Ⅷ因子の運び屋であり、vWFと結合しない限り、第Ⅷ因子は血中を循環できない。このためvWFに異常を来すフォン・ウィルブランド病(von Willebrand disease:vWD)においては、vWFのみならず、第Ⅷ因子の血漿濃度が低下することが多い。

 vWDとは、紫斑、鼻出血、歯肉出血、粘膜出血などの表在性出血を主徴とする疾患で、多くは常染色体性顕性遺伝(優性遺伝)の形式をとる。検査所見では、vWF活性や抗原量の低下と血小板機能低下がみられる。一方、vWD以外に、低値を来す疾患群として、後天性vWF異常症がある。自己免疫疾患や慢性骨髄増殖性疾患にみられ、vWFを構成するサブユニットの重合異常、特に高分子マルチマーの低下を認めることが多い。また、高分子マルチマーの切断異常として知られる血栓性血小板減少性紫斑病では、vWF切断酵素であるADAMTS13の活性低下が認められる。

【高値を示す疾患】

播種性血管内凝固肝疾患川崎病ネフローゼ症候群腎障害

【低値を示す疾患】

血友病Aフォンウィルブランド病血小板減少症慢性骨髄増殖性疾患

関連疾患

D65.8:播種性血管内凝固 D65-D69:凝固障害
K70-K77:肝疾患 K70-K77:肝疾患
M30.3.2:川崎病 M30-M36:全身性結合組織疾患
N04.9.3:ネフローゼ症候群 N00-N08:糸球体疾患
N28.9.5:腎障害 N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
D47.1:慢性骨髄増殖性疾患 D37-D48:その他の腫瘍
D66.2:血友病A D65-D69:凝固障害
D68.0.2:フォンウィルブランド病 D65-D69:凝固障害
D69.6.3:血小板減少症 D65-D69:凝固障害
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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