研究検査 掲載内容は、2023 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 健常者参考値 (単位) |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
49053 |
HTLV-1/ATL HAS-Flow解析(R) |
または
|
10
13 |
24時間 常温
24時間 常温 |
フローサイトメトリー法 | 2~3 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
49053 |
HTLV-1/ATL HAS-Flow解析(R) |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
または
|
10
13 |
24時間 常温
24時間 常温 |
フローサイトメトリー法 |
基準値 (単位) |
所要 日数 |
---|---|
2~3 |
備考
項目
- 受付曜日:月~金曜日(土曜日は受付不可)
依頼
- 『細胞免疫検査依頼書』をご利用ください。
検体
- 骨髄液 1mL(容器番号22)でも検査可。
- 検体採取後、24時間以内に弊社検査室に搬入されるようお願いします。
「研究検査」分野共通の特記事項
- [ご注意]「研究検査」として掲げる各項目は研究用のため、定常的には検査を実施していません。詳細は、別冊の『研究検査ガイド』をご参照いただくか、または営業担当者にあらかじめお問い合わせください。
容器
容器番号10:ヘパリン容器
- 採取量: 4mL・9mL
- 添加剤: ヘパリンNa
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: HTLV-1/ATL
HAS-Flow解析(R)
容器番号13:血液学容器
- 採取量: 2mL・3mL・4mL
- 添加剤: EDTA-2K
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: アミロイドβ(1-40),
アミロイドβ(1-42)
検査項目解説
測定意義
細胞表面抗原であるCD7の発現低下やCADM1の発現増加を調べ、HTLV-1感染からATL発症に至るまでの病態把握や発症予測に有用な検査である。
成人T細胞白血病(adult t-cell leukemia:ATL)は、HTLV-1(human t-cell leukemia virus type1)の感染によって引き起こされる造血器悪性腫瘍であり、主要な感染経路は母子感染、特に乳児期の授乳が多い。2008年の厚生労働省の調査による推定キャリア数は約108万人とされており、西南日本に感染者の偏在が認められている。
HTLV-1が感染するとT細胞内にプロウイルスとして存在し、自然に消失することはなく終生感染が持続するが、ほとんどが無症候性キャリアとして推移し、数十年のときを経てその約5 %がATLを発症する。ATLを発症すると高度の免疫不全を引き起こし、さまざまな日和見感染症を合併することが知られている。潜伏期間は非常に長いため、その間の病態把握や発症予測が重要となる。
HAS-Flow解析は、フローサイトメトリーを用いて表面抗原の発現量からATLの発症を予測する研究検査である。本解析では、無症候性キャリアからくすぶり型/慢性型ATL(indolent ATL)への病態の進行に伴うCD7の発現の低下、CADM1(cell adhesion molecule 1)の発現の増加を評価することが可能である。
掲載論文
- 成人T細胞白血病(ATL)におけるフローサイトメトリー解析法の確立とその臨床応用 -12カラーの病態解析から4カラーの臨床検査まで-
石垣知寛, 他: Cytometry Research, 24(2), 33-39, 2014.[link] - HAS-Flow May Be an Adequate Method for Evaluating Human T-Cell Leukemia Virus Type 1 Infected Cells in Human T-Cell Leukemia Virus Type 1-Positive Rheumatoid Arthritis Patients Receiving Antirheumatic Therapies: A Retrospective Cross-Sectional Observation Study
Kunihiko Umekita, et al.: Viruses, 15(2), 468, 2013.[link]