検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00032 |
クレアチニン (CRE)3C015-0000-023-271 |
遠心
|
01 |
1週 冷蔵 |
酵素法 | mg/dL M 0.61~1.04 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
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00032 |
クレアチニン (CRE)3C015-0000-023-271 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
1週 冷蔵 |
酵素法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/dL M 0.61~1.04 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/クレアチニン
- 実施料:包括11
- 診療報酬区分:D007 1
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
チャート


臨床的意義
筋肉内でクレアチンから産生される非蛋白性の窒素化合物。食事など外的因子の影響を受けない腎機能の優れた指標。
クレアチニンは血中非蛋白性窒素化合物の一つであり、主に筋肉内でクレアチンから非酵素的脱水反応により産生される最終代謝産物である。クレアチンは肝や腎で合成され、その大半はクレアチンまたはクレアチンリン酸として筋肉に分布し、ここにcreatine kinase(CK)が作用すると筋収縮のエネルギーを生じさせる。クレアチニンは生物学的活性を持たず尿中のみに排泄され、腎機能の低下とともに血中で上昇するため、腎機能の指標に用いられている。
蛋白代謝の終末代謝物である尿素窒素(BUN)も腎機能を反映するが、外的因子(食餌蛋白摂取など)の影響をほとんど受けない点で、クレアチニンが腎機能の指標としてより優れている。
クレアチニン産生量は筋肉総量と比例するため、男性より女性、成人より小児の方が低めの値をとる。一方、尿中への24時間クレアチニン排泄量はショックや出血がない限り個体により一定である。このため蓄尿が正確に行われたかどうかを確認したり、尿中ホルモン排泄量の尿量に伴う補正を行う目的で、尿中クレアチニン量測定が行われる。
クレアチニンの排泄は腎糸球体で濾過されると尿細管ではほとんど再吸収も分泌もされない。このため、糸球体機能(濾過圧、血流量、毛細血管壁の透過性など)の指標として内因性クレアチニンクリアランス( Ccr(mL/min.) = Ucr(mg/dL) x V(mL/min.) / Pcr(mg/dL) )値が用いられることがある。
【高値を示す病態】
GFR(糸球体濾過量)の低下(糸球体腎炎、腎不全、うっ血性心不全)
血液濃縮(脱水症、火傷)
筋細胞肥大(末端肥大症、巨人症)
【低値を示す病態】
尿中排泄量の増加(尿崩症、妊娠)、筋萎縮(筋ジストロフィー、甲状腺疾患)、産生障害(肝障害)
参考文献
安原正善, 他: 検査と技術 18, 31, 1990.
市原文雄, 他: 医学検査 45, 162, 1996.