検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00035 |
尿素窒素 (UN) (BUN)3C025-0000-023-272 |
遠心
|
01 |
1週 冷蔵 |
ウレアーゼ-GIDH法 | mg/dL 8.0~20.0 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
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00035 |
尿素窒素 (UN) (BUN)3C025-0000-023-272 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
1週 冷蔵 |
ウレアーゼ-GIDH法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/dL 8.0~20.0 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/尿素窒素
- 実施料:包括11
- 診療報酬区分:D007 1
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
チャート


臨床的意義
血液中に含まれる尿素窒素。腎機能の指標として広く利用され、腎不全、熱傷、消化管出血や高蛋白食摂取で上昇。
血中尿素窒素(BUN)は、血液中に含まれる尿素量をあらわし、血清の除蛋白成分の中の窒素成分の総称である非蛋白窒素(NPN)の約50%を占める。蛋白分解産物であるアンモニアが、そのままでは神経毒性を有するため、肝で「尿素サイクル」の代謝をうけて尿素に変換される。尿素のほとんどは腎臓より糸球体で濾過されて尿中に排泄されるが、その一部は再吸収され血中に戻される。通常糸球体濾過値が半分以下に低下するとBUNはクレアチニンとともに上昇する。
一般にBUN/クレアチニン比はおよそ10:1であるが、BUN上昇時でこの比が10以上の場合は腎外性因子を、10以下の場合は腎性因子を考慮する。
腎機能障害以外のBUN高値の原因として、高蛋白食の摂取で高値をみることがあるが、食餌による生理的な変動は0~3mg/dLの範囲内とされる。また、筋肉100gが壊れれば約4gのBUNが生じるため火傷や悪性腫瘍などの組織が異化するような病態では高値になることがある。消化管出血では、消化管内で血液から生じたアンモニアが血中に入り上述の尿素サイクルにより尿素となるためBUNは上昇する。また、下痢や大量の嘔吐などの急激な体液の喪失でも上昇をみる。
【高値を示す病態】
[腎前性] 火傷、消化管出血、脱水 など
[腎 性] 腎不全、ネフローゼ症候群、尿毒症 など
[腎後性] 尿路閉塞性疾患、尿路結石 など
【低値を示す病態】
肝機能低下(肝硬変、肝炎)、利尿剤使用時 など
参考文献
植田康樹, 他: 検査と技術 19, (12), 1019, 1991.